<2022-3-27プチ労130回まとめ>
参加者:9人 中高年:青年=3:6 地域:それ以外=5:4
メニュー:3月恒例キーマカリー&里芋のザブジ
「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第40回
第四章 日中戦争から敗戦(1937年~1945年)~昭和天皇の戦争
新「草稿」(2)中国民衆の抗日闘争への敗北
第一節 民衆が押し上げた第二次国共合作(共闘)
レポーターなおこさん
日中戦争を中国民衆の闘いから見る第一回。
「満州」を侵略し、さらに中国華北部を「第二の満州国」にしようとする日本と妥協してでも、中国共産党を壊滅しようと内戦を続ける蒋介石国民政府に対して、学生たちに始まり民衆が「内輪もめを止めて日本を追い出そう」と立ち上がり、国民党と共産党に二回目の国共合作(共闘)を合意させたのは、日中戦争が始まる5か月も前だった。
レポーターは、手書きのレジュメ(下に添付)で、まず、「満州事変」、日中戦争、すなわち「草稿」が言う「日本が中国の土足で踏み込んだのは、まさに中国革命の途上だった。」(「草稿」6頁)ということを、中国の大きな地図を使って、あらためて、清王朝を終わらせた1910年の辛亥革命から後付けてくれた。
その上で、日本の侵略と蒋介石の抗日闘争弾圧で「死んで窒息しそうな中国にアドレナリンを注入したのは学生たちだった。」という、当時、28歳のアメリカ人女性ジャーナリスト、ニム・ウエールズが伝える北京(当時の呼称は北平)の学生たちの1935年12.9闘争を紹介した。(「草稿」8頁&写真)
「国共内戦をやめて抗日に立ち上がろう」という学生たちは、1200㌔に渡る国内宣伝活動をし、全国的に知識人・資本家が抗日に立ち上がっていった。
そして、学生たちは、蒋介石の右腕だった張学良を説得し、いわゆる「西安事件」により国共合作にこぎつけた。
レポーターの感想。
「『日本が中国の土足で踏み込んだのは、まさに中国革命の途上だった。』
レポーターになって、この『草稿』のワンフレーズが食い込んできた。
それで、もう一度、中国革命のこれまでを振り返ってみて、あらためて、広げた中国の地図。
広い!遠い!
こんな広いところで民衆が自分たちの力で社会を創ろうとしていたことにびっくりするとともに、その「広さ」を利用して侵略してきた日本を返り討ちにしていく姿にワクワクした。
そういう意味で、私は、やっぱり『非国民』だ。
新しい『草稿』に期待が高まっている。」
Talk
Mg:前回、ウクライナの戦争を話した時にも言ったが、そこに、自分が中国の学生としていたとしても、多分、戦わない。
Reporter N:蒋介石の言いなりになるのかな?
Mg:「国のために」人を殺したくない。日本兵を殺さない。
N:今のミャンマーの若者はどうなんだろう? 悩んだ末に武器を取るようになっている。
Mg:ミャンマーについては、まだ、よく考えていないので・・・
GO:この後「草稿」でも見ていくのだが、「抗日闘争」は「戦争」、軍事だけでなく、経済闘争であり、ジャーナリズムであり、そして、農村の地主支配体制の変革だった。そういう意味で、「国」というよりどういう新たな社会をつくるかという闘いだった。
H:自分は、この会に参加してまだ数回だが、主催者であるGOさん、Nさんお二人のスタンスってどういうものかな?
GO:たしかに、プチ労は、僕が、日本共産党にも一時入った大学で齧ったマルクス経済学をもとに、マルクスやレーニンの著作を読むことから始めて、僕自身は、マルクスの考えを基本にしているが、その後、我々の足元、日本の民衆の歴史をやろうということになり、今、「スタンス」といわれれば、「草稿」でも時々書いているが、「自分たちのことを自分たちで考え行動し決める社会をつくろう」、いいかえれば、自分を含む「民衆が主人公の社会」ということか。
N:自分は、党派や組織に入ったことはなく、二人が同じことはない。みんなもそれぞれだと思う。そのなかで、プチ労でやりたいのは、それぞれが、どういう社会がいいのか、認識をつくっていくこと。
After comment
As:中国地図の右端には九州が見えるが、それと比べて、あらためて中国は広い!今流行っている漫画「キングダム」では、若き始皇帝がなんとか統一していくさまを描いているが、そういう中国で、新たに民衆が社会を創ろうとしているときに侵略してきた日本に、学生たち、特に女性たちが頑張って立ち上がり闘うさま、すごい!
そもそも日中戦争って知らなかった。
自分なりに調べてみると、あらゆる意味で日本が「不利」。教えたくないことしかない。資料も少ない。第二次大戦自体は「日本の正義」を言う向きがあるが、日中戦争は隠したい歴史っていう気がする。
中国民衆の抗日闘争を見て行く、いいキックオフになったと思う。
次回4月24日プチ労131回は、「草稿」の第二節前半、学生・知識人・資本家だけでなく、民衆の大半を占める農民がたちがっていった抗日根拠地が、どう創られたか。そのなかで、「中国革命」がどういうものだったか、作家魯迅や女性たちの視点などからも見ていきたい。
以上
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