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2月28日(日) 
 反原発プチしゃべり場第25回
プチ労119回「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第29回
 反原発プチしゃべり場第25回

25回反原発プチしゃべり場(228日・たみとや)にご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!

11月以来久しぶりのしゃべり場、そして緊急事態宣言下にもかかわらず6名の方が集まってくださいました。

 

 

この間に五輪開催を巡る情勢は大きく変化。世論調査で「中止・再延期」を求める声が8割に上ったほか、森氏の差別発言によって聖火ランナーやボランティアの辞退も相次ぐなど、五輪が我々一般市民やアスリートのためのものでないことがあからさまに露呈してきています。

 

そんな中、2018年に始めたしゃべり場メンバーによる反五輪活動を振り返る <終わらせたぜ!「痛快爆笑ボロボロ五輪」> (Gさんによる雑誌「無罪」への寄稿:以下に添付)をみんなで読むところから、今回のしゃべり場は始まりました。

そして改めて現在の情勢についてや、この間を振り返って思うことなど、自由闊達に議論を交わしました。

 

 

<五輪を巡る情勢・世間の空気について>

Nさん「たみとや店頭でも普通に五輪への文句をお客さんたちが大声で言うようになった。しゃべり場を始めた3年前では考えられないこと。五輪開催への賛否をテレビでも堂々と主張しあうようになったし、世論調査では中止・再延期が一時9割にまで上った。世論的にも形式的にも五輪はすでに〈終わってる〉。」

「なのに息の根は止められない。そして、これからワクチンとか出回ってくれば世論は簡単に変わっちゃいそう」

YSさん「それって、ナチスドイツが新兵器を開発して戦争支持が引き延ばされたのと似てるかも」

 

MKさん「五輪需要を当て込んできた企業、特にミズノなどのスポーツ関連業界は、もはや開催されないと利益を回収できなくなっている。だから何が何でもやろうとするんじゃないか」

Nさん「それと、五輪中止を発表したら株が暴落するから、なるべく株高の時期を引っ張ろうとしている」

YSさん「異常な株高が続いてきたけど、今少し落ち始めた」

MKさん「NISAとかビットコインとかの投機商品のCMをたくさんやってるのは、たくさん買われてるからじゃない。プロの投資家がもう買わなくなってきたから、無知な一般庶民をターゲットにしている」

 

座長「世間がこれだけ開催反対に回っている状況で、我々が大事にするべきなのは、なぜ五輪に反対なのかという論点と立場。反原発プチしゃべり場の原点である、福島事故隠しのオリンピック反対ということと、一部の大企業の金儲けのオリンピック反対ということを明確にしていこう」

MKさん「少し前まで、五輪反対の世論は単純にコロナの拡大が怖いとか税金の無駄遣い云々が理由だった。でも今はそれ以上に、金持ち連中の利権のために五輪をやろうとしてること、そのために自分たちの税金が中抜きされてることが露見して、人々が怒っている。だからそう簡単にはこの反対世論は減らないんじゃないか。」

 

<今後の活動について>

Gさん「反五輪は当初の目標、つまりみんなが五輪反対と言い合えるような状況は達成されたので、ここらで一区切りしてこれからどうするか。反原発ということなら『東京湾に原発を』の活動をしていく?

YSさん「『さようなら東京五輪』から『こんにちは東京原発』?」

MHさん「いや、、、よほどちゃんと説明しない限り、原発推進と誤解されてしまいそう」

座長「やるなら風刺的なやり方にしたいけど、皮肉が伝わらなければ意味ないので、またみんなで考えていきましょう」

 

Nさん「3月末には聖火リレーが始まるかもしれない。もし東京近辺でもやることになったら、その抗議は絶対にやろう」

MHさん「Tシャツに一文字づつメッセージを書いて、沿道で一斉に脱ぐとか」

座長「あるいはその時によほど反対世論が盛り上がってたら、直接デモをぶつけちゃってもいいかも」

 

以上要約でした!

311日には恒例の、そしていよいよ「事故10年目」を迎える福島現地行動があります。皆様ふるってご参加ください

 

まとめ:MG(しゃべり場座長)


雑誌「無罪」(迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会・事務局発行)原稿  

2021217

 

終わらせたぜ!「痛快爆笑ボロボロ五輪」

  

  福島にフタするな!東京五輪返上を求める会(たみとや副店長)富田剛

 

 

 フクシマに

    フタはさせずに 五輪(ご臨)

           女の怒り 世界にひびけ

               (213日たみとや店長作・店頭掲示)

 

 終わらせた!

 

 2018年初夏、五輪返上運動は、たみとや店頭など「もう決まったんだから反対しても・・・」という多くの声のなかで始めた。

しかし、今、五輪は、ボロボロになって「終わっている」。

 そして、一番、「終わらせた」と思うのは、今、みんなが、「反対していいんだ」と店頭で大きな声で話すようになったことだ。

以前は「私は反対なんだけど」と声を潜めて話をしていた女性が、もう一人の女性に「ほんと、“アンダーコントロール”発言から、ずっとおかしい!」

店頭で、店長にもかまわず話し続けて止まらない。

 「2兆、3兆なんて金使って、豆腐一丁、二丁じゃないってんだ」

男性が言い放つ。

 辞退の続くボランティアの理由でも

「五輪の意義が信じられない」。

 

 「痛快爆笑ボロボロ五輪」

 

 返上運動の「追い風」も次々と吹く中で、その対応が、まさに「痛快爆笑」物だった。

 

 まず、2018年夏、五輪返上署名を開始した直後に「五輪に最適な季節」の猛暑。

 東京都知事小池がやったことは、編み笠とミストと、かえって気温が上がってしまったアスファルト舗装。

 2019年初、最初の署名を組織委に出した後、「後で参加者が放射能汚染被害を訴えたらどうする?」と問うと、「その時には組織委は解散してます」?

 それから、「福島聖火リレーコース出発点は、“フクイチ収束作業基地”だったJビレッジだが、放射線量は計測したのか?」と聞くと、「それは国と県がやることだから」?

そしたら、JOC会長竹田の賄賂。

 会長を辞任しても、竹田はIOC委員に居座っているのに、仏当局に捕まるのが怖くて「海外出張はしない」?

 2020年初、どんどん暑くなる夏を越えて、一層増えた第二回署名を組織委に出して、会長の森に面会を求めたら「私たちも滅多に会えません」??

そして、コロナ禍。

 「アンダーコントロール」のアベが辞任し、カス政権のPCR検査もしない無策・無責任のなかで、「聖火リレーは無選手で」???

 その末に、女性をはじめとした日本と世界の声に追い詰められて、新国立競技場の利権が欲しくてずっとやってきた森のドタバタ辞任三文劇。

 有力水泳選手の20男性も「正直、この件についてアスリートが発信していくのは酷だなという発言が山下JOC会長からあったとは思いますが、少し今回はお話したい。そういう発言をする思考回路にいきつくところが信じられない。

 

 我々の運動も、署名に加えて、「面白く」ビジュアルにやった。

 

 「動くモニタリング作戦」と銘打って、2019年は、防護服を着て、東京の五輪競技会場や観光客の集まる繁華街の線量を測定した。

 国際許容基準を上回る線量のところが続出し、東京の線量全体が、福島事故前に比べて倍増していた。

 その間、当会も取材を受けたアメリカの労働運動ジャーナリストS.ゼルツアーさん作成のYouTube英語版ビデオ「Fukushima 2020 Olympics Nightmare: Is PM Abe Criminally Insane?」は、世界で64千回再生された。

 昨年3月、3.11反原発福島行動の日には、福島の聖火リレーコースを測定した。

 郡山市の聖火リレーコース沿道の「普通」の歩道が、レントゲン室の許容線量の倍以上の線量だった。

 同し頃、聖火リレー出発点Jビレッジの異様な高線量も判明した。

 店頭に掲示し続けた「五輪競技会場・東京繁華街線量マップ」や「福島聖火リレーコース線量マップ」は大反響。

 11月、全国労働者集会の日には、有楽町駅前で「さようなら五輪」のサイレント・スタンディング。

 オフコースの「さよなら」を流しながら、みんなのドレスコードは黒。

 Twitterにも載せたら、これも受けた。

 直後に参加した「中止だ!中止!!オリンピック!!!新宿デモ」では、主催者に「あの“お葬式”の方々ですね!?」と声をかけられた。

 最近、NBCに五輪批判論文が掲載され、森辞任のダメ押しになったスポーツ学のアメリカ人教授にも写真を撮られた。

facebookの当会ページの参加者数は、それまでの5倍に増えている。

 

 ボロボロ五輪が見せた「怒りの出口」

 

 やはり、今の店頭の声。

「全く!女いなきゃもうこの国、回らないわ!! 失言にだけでなく、政府に対する怒りが出口見つけたっていう感じ!」

 彼女は、さらっと、言ってのけた。

 

 そして、10年目のフクシマを前に、福島沖でマグニチュード7.3の地震。

 五輪に「フクシマにフタ」はさせなかった。

 しかし、

 「・・・避難者の声。『(10周年闘争という言い方)に違和感がある。事故から10年じゃなく、事故が10年続いている』。胸を突かれた。」(NAZEN通信第9420212月「3.11反原発福島行動‘21-今こそ原発と核のない社会へ」椎名千恵子さん)

 

ボロボロ五輪が見せたのは、この国のひどいあり方そのものだ。

「怒りの出口」は「飯と人が中心の世の中」の入り口だ!!

 

以上


20210217boroboroolympics.pdf へのリンク

 プチ労119回「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第29回

2021-2-28プチ労119まとめ>

参加者:7(久しぶりMHくん参加♪) 中高年:青年=25(青年率最高) 地域:それ以外=43

メニュー:春のちらし寿司(穴子)&牛肉と牛蒡のしぐれ煮(完食) 寿司は一升炊いたがほぼ完食。 

 

◎「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第29回

レポーターむぎたさん

 第三章(5)「国体」を掘り崩す農民運動(後半)

 第三節 「地主的土地所有」を追い詰めた北海道蜂須賀農場大争議

 第四節 農地改革を準備した農民運動-「土地を農民へ」の意味

 

 前回に引き続き、気合いの入った「土地を農民へ~農民的土地所有・終わりなき闘い~」と題するレジメとレポートで、第三章最後がよく締まって終わった。

(添付PDF版レジメ参照)
2021228rejume.pdf へのリンク

 蜂須賀大争議は、天皇を頂点とした地主支配体制=「国体」と原野を艱難辛苦して優良田に変えた開拓小作農民とが正面から闘った農民運動の象徴的な争議。

「小作料を払い続ければ土地を分譲」という農民の分断を図る地主の欺瞞政策に一旦乗った多くの「分譲派」農民も、長期にわたる闘争の中で「非分譲派」農民と再び一致団結して闘い、「地主的土地所有」を追い詰め、敗戦後の農地改革を準備した。

それは同時に、農民にとっての「土地の本当の意味」を示した。

開墾の辛苦や農民の共同体の実相もリアルにレポートされて(レポーターお勧め参考文献「名家三代、米作りの技と心」草思社)、「草稿」が「ずっと増えた」。

それだけでなく、前回、農民が激しく闘い続けた動力としてレポーターが提起した、農村における「総有」についても、現代の闘いの大切な切り口としてレポートとトークで深堀できた。

 

Report

 

Reporter Mg:なぜ最後まで農民は結束を維持できたか?

 前回見た伝統的な本州の農村同様に、開拓農場にも随所に「総有=村も田畑も自然も共同体みんな(今生きている我々・先祖そして自然)のもの」があった。

 「隣百姓(隣よりも一日でも早く、少しでも豊かに)」や「水争い」、「地主の顔色伺い」など小作農民のしょうもなさもある一方、「地神講(いろいろな神を祭る集まり)」「無尽講(金を貸し合う)」「田植え人(田植えの相互の手伝い)」など共同体としての関係性があった。

 そして、土地は、単なる財産というより、収穫をとるだけでなく、恵みを得るために代々絶えず良くしていくものだった。

「米は、土と水と太陽でできる生前からの頂き物」

 農民は「保守的」といわれるが、農村の共同体は、自然と先祖に感謝し、子孫を思って土地を守り耕す「保守」。

 資本家の利潤のために大切にしている関係性が壊されるとき、闘争の地盤となりうる。

 土地を収奪するだけの「地主的土地所有」に対して、「稲の顔を見てする農業」、農地を介した自然との循環のなかで収量を上げ、農民自らの創造性を解放する「農民的土地所有」のためにこそ、激しく闘った。

 一方で、共同体ごと利権に絡めとられる危険性もある。

 1960年代以降、大部分の農村は後継者不足と機械化で、追い詰められた共同体の利権を死守するだけの卑屈な「保守」になった。

 現代の「左翼」や「リベラル」は、(西欧近代的な)「個」に対する正論を言うが、「共同体」に響く言葉が必要ではないか。

 「終わりなき農民の夢・闘い」は今も続いている。労働者協同組合もそうだが、あらためて、「協働」「共同」「協同」という形で農業をやろうとしている人たちも結構いる。

 

Talk

 

YS:そもそも、なんで北海道の原野で「米」をつくらなければならなかったのかな。

GO:たしかに朝鮮も中国も南部は「米」だが北部は「小麦」。そこに、明治維新から「米=瑞穂の国」と言って出発し、朝鮮侵略の動機にもなり、そして搾取・収奪するだけの地主支配体制=「国体」の矛盾が出ている。

 

N:石牟礼道子さんと藤原新也さんの対談「なみだふる~共振する二つの土地 水俣と福島」を読んだところだが、水俣では、「チッソ」は電気をもたらしてくれた有難い会社になっていた。レポーターもいったが、共同体ごと絡めとられた歴史がある。福島の原発もそうだ。それに打ち勝つのにすごい時間と苦労がある。

YS:原発では、それが来れば「出稼ぎ」しないで済むというのがあったと思う。

MK:現代では、すべてが「合理性」。食糧も「コスト」。電気がそうだが、みんなが「消費者」になってしまっている。

YY:原発にしろ、その危険性の知識があまりになかった。

N:たしかに。でも、現代でも、原発事故も経験しているのに、山口県祝島の原発つくろうとして、祝島の人たちは反対し続けているのに、すぐ対岸では賛成派がほとんど。

YY:みんな、なにかと「遠くの事」。自分の利害に相当関わってこないと問題にしない。現代の単純じゃない複雑な世の中のなかで、素朴に声を上げにくい面もある。

MK:その意味でも、石牟礼さんの「苦海浄土」は世界初の公害小説。あれにこそノーベル文学賞をあげるべきだ。

 

(たみとや後日談)

GO:たしかに、現代で見るべき共同体の力、「総有」の力があると思う。

 しかし、レポーターもみんなもいうように「共同体のせめぎあい」もある。

 資本主義が見せる「豊かさ、便利さ、速さ」にからめとられる。

 次に見る「日中戦争から敗戦」でも、「隣に負けられるか!」という意識が南京大虐殺を起こしたという総括もある。

 その「せめぎあい」にどう負けないようにするか。

 蜂須賀農場争議では、まさに「闘い続ける」なかで、「隣百姓」意識よりも「連帯」ということを実地に認識していったのではないか。

N:そのためにも、当時の争議で、全国農民組合の応援は大きかったと思う。自分たちだけじゃなくて、全国に仲間がいるということが大きい。現代の沖縄でも福島でもそうだと思う。日本中、さらに世界の人がともに闘うことがもっと必要。

 

第三章後半「草稿」完結版(付録『プチ労のReport&Talk』付き)
hs3lfainal.pdf へのリンク 

 今回で1930年代前半を中心とした第三章を終了して、次回プチ労120回は、第四章「日中戦争から敗戦~昭和天皇の戦争」()1937年日中戦争~昭和天皇の「勇気」の概説をします。

 新しい「第四章(草稿)」を配りますので、資料代300円をお願いします。

 

以上

   
   

 2月23日(火)
 飛田さん写真展「福島のすがた」@中野ゼロ
この1年間、たみとやへの反原発カンパ2万円大切につかわせていただきます♪
 


たみとやへの反原発カンパ大切につかわせていただきます♪
   
2月16日(火) 
 東京都教育庁宛「目黒区立第九中学校高橋秀一副校長の懲戒処分要望書」提出
たみとやジャーナル137号「目黒九中前問題 第三弾」
 東京都教育庁宛「目黒区立第九中学校高橋秀一副校長の懲戒処分要望書」提出

   
 たみとやジャーナル137号「目黒九中前問題 第三弾」

2月14日(日) 
ごーごーやんぐ会2 
 
   
   
 2月10日(水)~13日(土)
 モリアウト&五輪アウト川柳@たみとや店頭
2月中こども塾休業
 
   
   
   
   



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