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7月29日(水) 
 7月こども塾189回~193回:コロナにも雨にも負けず
 
   
   
   
   
 7月26日(日)
 反原発プチしゃべり場第20回
プチ労113回「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第23回

20回反原発プチしゃべり場(726日)にご参加いただいた皆様、ありがとうございました! 2020.7.26

今回は参加者9名と盛況でした。

都知事選は残念ながら小池が圧勝。一方で新型コロナの感染拡大は止まらず、いよいよ五輪にどうとどめをさすかということで、議論も盛り上がりました。

 

<五輪を巡る情勢>

資料として、都知事選前の東京新聞の世論調査が配られました。

内訳は中止27.7%、再延期24%、運営方式を見直して開催31.1%、計画通り開催15.2

 

Nさん「その後の朝日の調査では中止・再延期がもっと増えていた。IOCは再延期を認めていないので、事実上『計画通り開催』以外の答えは中止票と見ていいのでは」

MG「NHKの出口調査のアンケートでは、中止が一番多かった (改めて調べたら、開催27%、中止36%、再延期17%、わからない21%)」

GOさん「小池は五輪中止宣言を手土産に都知事をやめて国政に行くという観測も。なんにしても4年は務めないだろう」

MMさん「感染症の専門家はもう五輪は無理だとはっきり言っている。」

Nさん「小池が五輪のためにPCR検査28万件やるとか言ってるが、そのお金はどこから出るの?

    「新国立競技場はスポーツ協会が借金を負う形で建てて、スポーツくじの収益による返済を見込んでいたので、コロナでスポーツイベントが無くなり返せなくなっている。借金返済のあてがくじって...

 

GOさん「一方で先日、オリンピック災害おことわりんくが新国立競技場の周りを3周するデモをやろうとしたが、20人ほどのデモ隊に80人ぐらいの機動隊が動員され、結局2周できずに中止に追い込まれた。」

麦太「開催できるかどうかとは別に、『五輪に反対する奴は非国民だ』という雰囲気は維持しておきたいのだろう」

 

 

<若い世代>

Nさん「資料の世論調査を世代別で見ると、若い世代ほど開催支持が多い。20代が一番多い。」

YSさん「働いてる年代だと、直接五輪関係で仕事が無くなったり利害がある人もいるのではないか」

Asさん「深く考えてなくて、なんとなく楽しいことならやったほうがいいぐらいの感情かも」

MMさん「うちの息子は、頑なに『五輪やらないと日本は終わる』と言う」

MG「一方都知事選では、若い世代ほど小池支持が少なかった」

 

<今後の活動>

Nさん「やはり放射線量の高さを訴えていきたい。実際に測ったというのは説得力がある」

GOさん「動労水戸も前回測ったところ含め、現地で再測定を行った。大野駅なども依然高いままだし、大熊では測定器が振り切れたそう」

MG「聖火リレーコースと動労水戸の調査、我々が図った数値などを一つの地図に落として、発信に使おう」

Nさん「8月にネット署名をまたやろう!

 

<ネット署名をやろう!

Nさん「230代に響くようなキャッチコピーを考えよう」

MG「キャッチコピーは説明的なのより、短くて目を引くものがいい」

Asさん「若い子は深く考えてなくてあやふやに五輪を楽しみにしてるから、こっちもガンガン主張をぶつけるよりあやふやさで対抗したほうがいい」

Nさん「高齢者で二度目を観たいと楽しみにしてる人も多い」

YSさん「組織委のボランティア募集ページには、『あなたも五輪の主役に』みたいなことが書いてある。主役になれるわけないのに。使い捨てられるだけ。」

 

ということで、以下皆さんから出たキャッチコピー候補です

YSさん『ポン中(ヘロポン中毒)五輪』『五輪はアヘン』『五輪でご臨終』『五輪はオワコン』

MMさん『Welcome to Colona or Olympic

Kさん『命か経済か』

MG『五輪は幻想だ』『夢から覚めよう』『目を醒ませ』『まだ五輪なんかにすがってんの?

GOさん『希望は、五輪中止。』

Nさん(ボランティア向けで)『1000円で命賭けますか?

 

皆なかなかの発想力でした(笑)が、あとは独断で選ばせていただきます!

署名文の案ができたら皆さんに送りますので、意見を寄せていただけるとありがたいです。

では次回!

 

   

 

 

2020-7-26プチ労113まとめ>

参加者:8人 中高年:青年=44 地域:それ以外=53

メニュー:ガパオライス、タイ風ナスのサラダ

 

◎「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第23

Wレポーターあさみさん&しょうごさん

第三章(4)「労働の尊厳の奪還」を広く追及した1930年代の労働運動

第三節 広がる労働者の蒸気‐遊郭の女性たちのストライキ

 

 1930年代当初の日本、前回の「中国労働者との国際連帯の最前線にたっていた」東洋モスリンなど繊維業女工たちの闘いに続く「現代における抵抗と労働運動の根源を示した」遊郭の女性たちのストライキ。

 まず、レポーターAsさんが、彼女たちの力と深みを浮き彫りにし、もう一人のレポーターYsさんが、遊郭と対比しながら、よく知らなかった売春防止法の遊郭から地続きの意味と現代のセックスワークをめぐる世界の闘いと動きを幅広く紹介してくれて、圧巻のWレポートだった。

 そして、一人一人に問いかけるトークとして、“セックスワークは労働か”

 これは、現代日本に引き続き「根深い買春の意志」、それと裏腹な「女性差別」「娼婦差別」とともに、後で再び見る、現代の我々の問題としての「慰安婦」問題の重要な視点でもある。

 

Report by As

東洋モスリンの女工たちに続いて、1931年から、映画館の弁士、少女歌劇の楽士と踊り子、カフェーの女給たち、そして遊郭の女性たちへと労働争議が広がる。

 映画館弁士たちはトーキー出現で脅威にさらされた。松竹系の争議では、黒澤明の兄須田貞明が委員長だった。楽士の解雇と踊り子の賃下げを契機とした松竹少女歌劇の争議は「桃色争議」として有名。東京では18歳のスター水の江滝子が委員長で湯河原温泉に立てこもり、大阪では26歳のスター飛鳥明子が委員長となって高野山にたてこもり勝利。

 一方、1934年には、遊郭の娼妓の倍の10万人にもなったカフェーの女給は、女工より派手で、娼妓に比べて自由な労働者のイメージだったが、実態は、一円の給料もなくチップのみで、性的なサービスを競わせられ、娼妓になるものも多かった。

 そして、1932年にかけては、遊郭の女性たちのストライキがピークとなる。

 1920年代、日本が、植民地には適用除外の「婦女子売買禁止」の国際条約でさえ、ようやく批准した時には、娼妓の廃業や逃亡が一時期盛んだったが、今度の中心はストライキ。

主体性が変化した。自分の仕事として闘うという主体性がすごい。

娼妓の前職の7割は、酌婦であり、女給であり、女工であり、底辺労働者としての女性たちの経験は「地続き」だった。

「草稿(23P~)」で取り上げているのは大阪松島遊郭のストライキ。当時日本最大の遊郭だが、今も大阪では、松島新地と飛田新地が2大風俗街。

彼女たちは学があった。尋常小学校卒も多く、客から学びながら自ら嘆願書を書いた。

その要求もすごい。

「明細書と花代の改善および毎日それを娼妓に示して捺印さすこと」

自分の労働と対価の自己管理を要求している。

友人に聞くと、これは今のソープで実行されている。

さらにすごいと思ったことがある。

彼女たちは、ストライキの途中で、支援の無産婦人同盟との話し合いを打ち切り、遊郭から脱走して警察署に押しかけ、一旦、集団で廃業届を提出するが、何度かの交渉で要求が受け入れられると、廃業届を撤回したこと。

支援者は廃業を勧めたが、娼妓たちが、まず、求めたのは、「やらざるをえない労働」にせよ、その「過酷な労働の条件の告発・改善」だった。

それを通じて、少しづつでも、「人間として生きる権利の獲得」、「労働の尊厳の奪還」に向けて闘っていった。

 

Report by Ys

遊郭では、公娼制のもと合法だったが、搾取され、離脱・相手の選択・移動の自由がなかった。

敗戦後、売春防止法(1958年施行)により、「公然とした性売買地区(赤線等)はなくなったが、ひそかな、あるいは公然とした性売買は現在も広く行われている」(吉見義明「買春する帝国」)

同法第一条は言う。

『売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることにかんがみ、“売春を助長する行為等を処罰”するとともに、性行又は環境に照して売春を行うおそれのある“女子に対する補導処分及び保護更生の措置”を講ずることによつて、売春の防止を図ることを目的とする』

つまり、女子のみ対象。男は、買春はまったくいいとされている。

さらに「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交(*性交類似行為は除かれている)すること」(同法第二条)と定義された「売春」は、第三条で「何人も、売春をし、又はその相手方となってはならない」と禁止されながら、刑事罰はなく、「特定の相手方」とする「単純売春」も合法だが、女子は保護と言いながら刑事・補導処分の対象となる。

売春を禁止する根拠は、法の第一条にある「人の尊厳を脅かし、善良な風俗を乱す」ことであるとともに、セックスワークは、マルクスのいう搾取より広く「本質的に搾取」だから。

それに対して、非犯罪化を支持する論拠は、「セックスワークは労働であり、その中に存在する経済的搾取は他産業においても共通の物で、労働法により改善されるべき」ということ。また、「セックスワーク=貧困」ととらえることが社会的差別のスティグマ(しるし)になる。

2015年には、国際人権団体アムネスティが、売買春の合法化(合意に基づく成人の性的労働や成人同士の間での合意に基づく性の売買)を支持する方針を決定した。

ヨーロッパでは、売春自体は合法である国家がほとんどである。さらに、売春の斡旋についても、2000年のオランダを皮切りに、デンマーク、フランス、スイス、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランドなども合法化に踏み切っている。

買春(顧客)のみを取り締まる「買春の犯罪化」モデルもスウェーデンなどで実施されているが、逆に客層が悪くなり、セックスワーカーが危険にさらされるという指摘もある。

日本でも、自分もレインボープラウドで出会ったSWASHなど、セックスワーカー自身の団体が、「セックスワーカーを労働者として迎えた労働運動を」とシンボルである赤い傘を掲げて活動している。

 

セックスワークは労働か

 

N:みなさん、セックスワークは労働と思うか。たしかに、1930年代とちがって、今では「売られる」ことは少なくなっているが。

Mm:「させられている」面もまだ多い? そうすると「搾取」?

Uy:僕は、仕事だと思う。男も、いやだけど、つまらないけどしている仕事も多い。

Nh:現代で裁判的に判定するのは、「労働」の定義。対価はどうで、指揮命令されているとか、。。 その意味では、労働だろう。

Mg:「慰安婦」もそうだが、強制労働かどうかだと思う。

Ys:マルクスの言うように、労働といっても、疎外された労働ともいえる。

Mm:しかし、歴史上、たえず、続いてきたのが、「セックスワーク」。

GO:ただ、今日、見た「遊郭の女性たち」と、話を聞いた現代のSWASHの赤い傘を掲げた女性たちとには、共通して、「労働運動の根源」というか、すごいなと思う。

Mg:「草稿」にある廃娼運動の婦人たちの「賤業視」を批判した伊藤野枝の「(遊郭の彼女たちに)ぞっとするような凄い感じに打たれる」という言葉がすごい。彼女たちの強さを言っている。その「強さ」は、障碍者だからこそ持つ強さ、貧乏人だからこそ持つ強さとも共通する。

N:彼女たち、ほんとにすごい。しかし、そのうえで、性交を続けて行った場合には、妊娠や中絶、あるいはそうでなくても、女性の体に傷としてたまっていくものがあるのではないか。「慰安婦」問題でもそうだが、「買春」側の男の人たちが、自分の彼女や奥さんや娘が、「労働」としてであれ、どう思うかということ。

GO:自分の身近な人が、暴力的ではないが、社会的・経済的に「ざるをえない労働」に就いた時どうするか。それを否定するというより、まず、その社会的経済的条件や困難を一緒に何とかしようとするのかな。

それでも、経済的搾取にとどまらない体の『搾取』をどう考えるか。。。

 一方で、日本社会に続く「娼婦蔑視」その根底にある「女性差別」に対抗するものとして、Wジェンダーを含めて、最近広がっている多様な性認識と行動をどう考えておくか。。。

 

 これらの論点は、第四章「日中戦争から敗戦~昭和天皇の戦争」のなかで、「日本女性の戦争への関与」や「慰安婦」問題のところで、あらためて、考えていきたい。

 次回は、(4)1930年代の労働運動-第四節「左派の闘将」東交(東京交通労組)市電労働者の闘い。

   
   
   

 

以上

 
 7月24日(木)~25日(金)
 ナナツーチーム来泊
 
   
   
 7月11日(土)
 プチ労 初Wレポーターミーティング
 



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