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 1月29日(日)
プチ労78「賃労働と資本」第三回レポーターしょうこさん 

プチ労78「賃労働と資本」第三回レポーターしょうこさん
第二章”賃金(労働力という商品の価格)はどうやって決まるか?”
とみしょう手作りカールマルクスパペット人形初登場!
参加者 8人(うち7ヶ月1名) 中高年:青年=4:4 地域:それ以外=4:4
メニュー 1月恒例インドネシア肉味噌丼、タフゴレンサンバル(厚揚げとトマト甘辛煮)

動画6分
手作りカールマルクスパペット人形を交えた紙芝居byとみしょう
「賃労働と資本:第二章」
”賃金(労働力という商品の価格)はどうやって決まるか?”
音楽:ヨッシー「ランク&ファイルロックンロール」

<まとめ>

前回、賃金とは、労働力という商品の価格だった。それでは、賃金はどうやって決まるか?それは、商品の価格と同じように決まる。じゃ、商品の価格はどう決まるか?
レポーターしょうこさんが手作りのカールマルクスパペット人形を交えながら、紙芝居方式で、日本の今の状況とからめた説明はわかりやすかった。

ポイントはふたつ。

●ひとつ:商品の価格は労働者の血にまみれて決まる。「人生ゲーム」じゃない。

 普通、今、政府や大学の先生は、みな、「商品の価格は、需要と供給の関係で“偶然”決まる」としか言わない。需要は「高ければ買うのを控え、安ければたくさん買う」、供給は「高ければたくさん作り、安ければ作るのを控える」という人々の合理的行動で増減し、そのための資金や人材や材料は必要に応じて自在にあるという前提。
 これって、まるで、「正月休みに炬燵でみんなが同じ枚数のお札を配られてスタートする人生ゲーム版」を見ているようだ。それぞれのしがらみを一時離れて平和に倒産したり金持ちになったりする。。。
 ふざけるな!とマルクスは言う。「この変動は、この上なく恐ろしい荒廃をともなっている」資本家はつねに、もうかるかもからないかでうごめいており、この変動は「偶然」なんかじゃなく「必然」。レポーターは闘ってきたアメアパの仲間が、昨年12月の倒産で全員解雇、世界では数万人が一挙に職を失ったことを交えながら話した。
商品の価格が決まる過程で、たくさんの企業の倒産があり、労働者の血が流れる。
 商品の価格は、生産費を上回るか、損をしないかで結局決まる。だから、その価格は、資本家にとって「必然」。その生産費は、原材料と旗織り機に費やされた労働者の労働とこれを使って織物をつくる労働者の労働でできている。
そもそも、商品の生産のために労働者の汗と血が流れている。
 あらためて、今の社会で「経済は偶然」ということが、「ひとりひとりが、何をしようがどうしようもないんだ」ということ、言い換えれば、「この社会しかないんだ」ということをみんなに思い込ませるための強力な言い訳になっている! 
 だけど、今が「みんな平等で平和な人生ゲーム版の世界」であるわけないだろ!!

●もうひとつおおきなポイント:賃金(労働力という商品の価格)は、ぎりぎり労働者を死なせない労働力の生産費で決まる。しかし、今は、それも割り込んで「食えない」。

 賃金も労働力という商品の価格だから、一般の商品の価格が決まるのと同じで、労働力の生産費で決まる。
その生産費は、労働者を労働者として育て、毎日働けるように維持し、労働者が種族として絶滅しないように繁殖するための費用。
それは、人間を一からずっと育てる費用などではなく、労働者が種族として死に絶えないで資本家のために働いてくれるように維持する最低限の費用。

  レポーターが出した今の日本の制度としての最低賃金は、それを割り込んでいる。結婚してこども作って「繁殖」できる水準じゃない。それは、マルクスの言う最低限の生存だけでなく、会社が払えるかどうかの生産性という基準がもうひとつあるから。
だから、生活保護の水準より低いし、東京の最低賃金は932円なのに、物価が安いわけでもない沖縄が714円。失業率も全国一高い沖縄では、「会社が払えない」という使用者側の主張が、ずっと低い水準に最低賃金を抑えている。
 それから、マルクスの言う「労働者を育てる費用」は、日本の鉄道労働者で見てもどんどん削減されている。国鉄の時に3年間研修した正社員の保線作業は、分割民営化でJRになって以降、研修が3か月になり、1昨年から安全がボロボロであることが明らかになったJR北海道では、時給750円のアルバイト労働者がたった3日の研修でやっている。

●最後にレポーターが言う。労働者がいなくては存続できない資本なのに「ひたすら労働者から搾り取らないと生き残れない」自らの矛盾で崩壊しようとしている。そして、労働者の労働の尊厳自体を奪い続けている。万国の「消耗」労働者立ち上がろう!

 消耗労働者に取り換える「新労働者」として7か月の女児も参加しながら、議論は、賃金の水準から、そもそも労働の尊厳が奪われている、と続いた。

Yちゃん:パチンコ屋でバイトしてたことあるが、こんなにぎりぎりの人員でクソ忙しいこの仕事がいるんだろうかと思った。でも、結局、バイト仲間で「ホールちゃんと回るように頑張ろう」と言い合う。
Mくん:自分の時給950円のバイト先のスーパーを考えてみても、みんな仕事への責任感はある。が、充実感がない。本来なら「責任感と充実感はセット」じゃなくちゃいけないのに、責任感だけが押しつけられちゃってるから皆つらくなる。
Mさん:自分の校正の仕事の世界で言えば、以前は、作家の手書きの悪筆も読み取れる職人のような人がいたがいなくなった。
G:3年で壊れるプリンターなどつくっているキャノンの中堅正社員は、「エリートコースだと言われて、売れ残った商品を売り切る部門に配置された」と自嘲気味に言っていた。
Nさん:電通社員の2/3は、政財界お偉方のコネと聞いた。遊んでいてもコネで広告を一発取ればいい。一方、自殺した女性社員はコネもなく辞められもしなかった。
Mさん:息子は電通から仕事をもらう下請け。電通が形ばかり早めに退社しても、その後、メール一本「明日までにやっといて」と寝れなくなる。
Sさん:昨年12月、アメアパ渋谷店閉店作業は、退職金も有休買取もない一斉解雇にもかかわらず、私物を使った店頭展示をした閉店セールも含めて、みんな、最後まで責任をもってやりきり、泣きながら最後の売り上げ金の締めとしてレジのカギを閉めた。一方、ハナコを解雇した責任者は、倒産前に解雇になり、トランプ反対のデモにいた。そんな人でもデモに行くような時代になった。
G:マルクスの批判者は、「マルクスの言う、資本家がもうけるので労働者は窮乏していく、という理論はまちがい。資本主義には、技術革新があり、労働者は窮乏しない」と言う。
Yちゃん:技術革新とかいう人は、「臨床」がない。現場を見ないんですよ!

以上

   
   
   
   
 
 1月28日(土)
 東京北部ユニオン臨時大会
 

 1月22日(日)
 たみとやジャーナル102号発行
東京湾・中央防波堤(東京都ゴミ処理場)見学
フクシマに蓋をし被ばくを広めるオリンピックやめろ!
 


 1月17日(火)
我らが原点、オープンスペース街に新年あいさつ
 



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