2020年2月(1)

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 2月26日(水)
こども塾182回 
「先生一人だと静か」?
   
 
 2月23日(日)
 福島にフタするな!オリンピック返上カンパは12万円!
反原発しゃべり場第17回
プチ労109回「近現代日本150年の労働者・民衆の闘い」第20回
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 プチ労109回「近現代日本150年の労働者・民衆の闘い」第20回

2020-2-23プチ労109まとめ>

参加者:10人(うち1名スペインから帰国中のHkさん) 

中高年:青年=46 地域:それ以外=55

メニュー:恒例春のちらし寿司(鮭・穴子)

 

「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第19
レポーターしょうごさん

 第三章(3)朝鮮侵略が生んだ“矛盾の実験場”「満州」侵略

       第6節 「満州国」を揺るがせ続ける抗日武装闘争

       第7節 「満州侵略の兵站基地」朝鮮の労働者・民衆の革命的な闘い

 

 レポーターが、統計や地図、「集団部落」の図も使い、「満州」・朝鮮の当時の民衆闘争の資料は日本ではなかなか少ないなかで、独自の資料も探して、作ったくれた秀逸なレポートは、衝撃的で、そのポイント、以下2点は、わかりやすく、説得力があった。

 「草稿」でも伝えたかった点で、「満州」最後のいいまとめになったと思う。

   「『満州国』は、武力弾圧と監視なしには一日たりとも存在し得なかった」(「草稿」)どころか、膨大な資金も必要となり、実質、「国」として維持できていなかった。

   当時の朝鮮では、労働運動と農民運動を中心とする独自の革命運動が、プロレタリア国際運動のはざまで、翻弄されながらも、言葉も名前も奪い文化も破壊しようとする日本に対して抵抗運動を懸命に継続し、日本敗戦後の朝鮮の解放へと歩んでいった。

レポート
resume20200203.pdf へのリンク

chinamap.pdf へのリンク 

Reporter YS:まず、「満州」では、「満州事変」以前にいろいろ闘いがあった。

特に、朝鮮との国境地域、延辺地域(間島:カンド)では、ロシア極東地域に移住した朝鮮族経由でマルクス主義思想が拡散されていた下地もあった。

 1930年に起こった5.30間島蜂起では、暴動が、実に680回にも達した。

 1931年、「満州事変」が起こると、東北部では、各種の抗日義勇軍が結成され、その数、20-30万人にも拡大した。

 日本は、討伐と治安対策が課題となり、住民3千人を虐殺する平頂山事件も起こしたが、民衆に支援された抗日闘争は維持されたために、民衆と抗日勢力の分断のために、保甲制度と集団部落を導入。

 保甲制度は、農家10戸を単位に身分証をもたせ連帯責任をとらせる制度で、565万戸が組織された。

 集団部落は、100戸を単位に、在来の村から移住させ、新たに部落を作り、周囲に2.5mの堀を立て溝を掘り、四隅に砲台を設け、自警団を組織させて昼夜監視するもの。1935年度から1172か所、1938年には1万か所を超えて増加。

 こんなにまでして、治安工作をしたが、膨大な経費が必要となり、国防治安費は、予算の4割に達した。

 「草稿」には、「『満州国』は、武力弾圧と監視なしには一日たりとも存在し得なかった」とあるが、それどころか、膨大な資金も必要となり、実質、「国」として維持できていなかった。

N:うーん、すごい! 今まで、「満州」では、棄民された日本人開拓移民を含めて、民衆は、やられっぱなしかと思ったが、やっぱり、民衆の闘いがこんなにすごかったんだ。希望をもらえた。

GO:「集団部落」は、アメリカが、ベトナム戦争でまねして、1961年で、南ベトナム人口の7割、930万人を7500か所の「戦略村」に移住させて、ベトコンなどとの分断をはかったが、負けた。

MM:「集団部落」から、支援するだけじゃなくて、抗日武装闘争に加わる人たちも多くいたんだろうか?

GO:監視が厳しくて、また、関東軍は、抗日戦力へ渡るのを恐れてせっかくの収穫も焼き払うなどして、なかなか、部落から加わるのは難しかったが、敗戦後の「慰安婦」裁判では、部落から加わって捕らえられ「慰安婦」にされた女性もいたと思う。

 

Reporter YS:次に、当時の朝鮮は、「満州」の「兵站基地」にされ、その総動員のために、精神面では、創氏改名・皇民化教育・弾圧を強めた。

 創氏改名は、単に日本風の名前にすることではなく、結婚しても女性の姓は変わらず、子供が父方の姓になるという、血統を基礎とする儒教的家族制度のありかただった朝鮮人に新たに氏を創設させ、日本の家制度に変更させるという、伝統文化そのものを破壊する行為だった。

 一方、兵站を強化するため、朝鮮北部の重工業化を行い、農業生産を工業生産が上回り、労働者が増えて労働運動が一段と盛んになるとともに、農業の基盤と生活を破壊される農民運動も北部中心に盛り上がった。

 1920年代に結成された民族解放運動の統一戦線、新幹会(シンガカイ)は、日本の弾圧のなかで、次第に改良主義的な限界を示し解散に至り、朝鮮共産党は、激しい弾圧のなかで分派に分裂し、コミンテルンからも、「満州」共産党と日本共産党の支部になることを指令されて壊滅する。

それでも、労働運動と農民運動が独自の革命運動を懸命に継続し、日本敗戦後の朝鮮の解放へと歩んでいく。

朝鮮新報によれば、農民組合運動は、「実践活動が地域密着で行われ、貧農階級や青年女性の活動家が多く輩出され、そのことがさらに運動を活発なものにしていった。」

一方、抗日闘争を一層押しすすめただろう朝鮮共産党の壊滅については、敗戦後の金日成(キムイルソン)はソ連が送り込んだ別の人物という説もあるが、抗日闘争で名を馳せた金日成が国際共産主義運動の問題と限界について語った言葉がある。

「分派はドイツやソ連にもあったし、中国や日本にも、コミンテルンのなかにもあった。なぜひとり、朝鮮人だけが分派的な習慣を気質として持っている民族とみなされなければならないのか。」

 

GO:ほんとに、コミンテルンの指図にも翻弄されても、朝鮮の労働運動と農民運動は、日本の弾圧で「地下化」しながら、粘り強かったようだ。日本の敗戦815日から、朝鮮では、2週間足らずの8月末までに、朝鮮半島全域で145か所の人民委員会ができて、各地方の治安と行政権を掌握し、人民共和国が、一旦つくられる。それをなしとげたのは、戦時下から続く労働運動と農民運動の力だった。その後、あせったアメリカにつぶされるが、当時の日本と比べてみても、すごい!

KS:「満州」の抗日運動と朝鮮の労働運動、農民運動との関連は?

Reporter YS:「満州」抗日運動の主力は、朝鮮人だった。それに敬意を表して、今の中国に朝鮮自治区が置かれている。

MGまず朝鮮が日本に併合されて抵抗運動がおこり、次に日本が「満州」を侵略して、抗日闘争が起こった。

MM:創氏改名がそういうことだったのは知らなかった。ほんとに文化を壊そうとしたんだ。

一同:そうだ。

GO日本は、名前とともに、朝鮮半島中に咲きみだれる「国花」、無窮花(ムグンファ、日本では、むくげ:木槿)まで切り倒して、桜を植えた。

Hk,YY,As:えーっ!!

GOイギリスの植民地インドでも、フランスの植民地アルジェリアでも、名前まで制度的に変えることはなかったんじゃないか。

UY:そうだな。チンギスハンでさえ、占領した民族の文化を尊重した。

N奴隷にした黒人をアフリカの文化も名前も断ち切って西欧風の名前にしたアメリカを除けば。

 

 次回329日プチ労110回から、第三章後半「1930年代日本の労働運動、農民運動」で、新たに「草稿」配布して概説します。資料代300円お願します。

以上


第三章前半「草稿」(完結版)
histry3firsthalffinal.pdf へのリンク



   
   
   
2月13日(木) 
たみとやユニオン、目黒区へ団交申し入れ !
3月末の「雇い止め」で 相談にあった区立保育園調理師のYさんが、
たみとやユニオンに加入し、目黒区に団交申し入れ!



近隣西小山駅前では、JALキャビンクルーユニオンのみなさんが、
9年目の解雇撤回闘争の街宣をしていた。(2月26日)

2月8日(土) 
シネマ共謀第26回
「空と風と星の詩人~尹東柱の生涯」 
 シネマ共謀第26回
「空と風と星の詩人~尹東柱の生涯」
彼の美しい詩の朗読も続くモノトーンの韓国映画だが、若手人気俳優二人が、日本の敗戦直前、治安維持法で収監された福岡刑務所で、代用血液の実験のために虐殺された尹東柱と親友の静と動、オンとオフを演じきり、日本の侵略の実相を説得力を持って描いていた。

   
   
 2月4日(火)
 むぎたくんの講演会「立石駅前再開発と一体化した葛飾区庁舎移転問題」
 むぎたくんの講演会「立石駅前再開発と一体化した葛飾区庁舎移転問題」
(まちぽっとセミナー2019㊂の報告のひとつ)に参加。
最後に「再開発は街の民営化」と問題の本質をズバッ❣️
あと、セミナーでは、「町田市立図書館と市民運動」の報告で、
1930年代の町田の農民運動の実績を踏まえた1960年代からの地域文庫づくり運動が
町田の図書館を発展させ、
それが今、民営化のとにかく経費削減にさらされているという話があり、
感銘を受けた。

   
   
   
   



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