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 4月28日(日)
 反原発プチしゃべり場第10回
プチ労101回近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史:第十三回」
 反原発プチしゃべり場第10回

参加者6人(久しぶりMkさん、Sさんと小学1年Aくん参加。そのほか幼児1と乳児1)
階段下、「自己託児場」付き

いよいよ5月6日都内オリンピック競技会場放射線量モニタリング作戦

   
   

  プチ労101回近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史:第十三回」

参加者:9人(Mkさん久しぶり参加。大学2年生IsさんとTkさん初参加。そのほか、シルバニアファミリーで、みんなでプチ労のような勉強とごはん食べるところ再現していた幼児1と乳児1) 中高年:青年=36(青年率最高) 地域:それ以外=54

メニュー:ガパオライス(鶏肉のバジル炒め)、タイ風ナスのサラダ  完食♪

 

「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第13
第三章 1930年代(世界大恐慌~日中戦争開始まで)

(1)世界最大の反戦勢力ドイツ労働者階級と資本代理人ナチスの闘い

 補足コラム/ナチス台頭の主力は農民!-しかし「あと一歩!」労働の尊厳か民族か/

petitrou101supplementnatisinrulalgerman.pdf へのリンク

 レポーター ごう

 

 「ナチスを生み出したのは自分のことしか考えない大衆」?

 過去最大の「個人志向」と「現在の生活への満足度」と言われる今の日本と似ている?

 それを考える意味で、当時のドイツの選挙結果を見ると、ナチスを押し上げた主力は都市中間層というより、農民だった。しかし、そこでは、ナチスが、農民が取り戻そうとした労働の尊厳を「返す」代わりに、「民族の尊厳」にすり替えて支持をとりつけていた。

 こんなレポーターの提起が、多彩な参加者のおかげで、歴史を超えて、現代での「すりかえ」なり、民族主義がどうして生まれるかの議論になった。

 

G:営々と育てて初めて作物を生む土地は、農民にとって単なる資産ではなく、彼らが「生かされ生きていく」ところ。そこに彼らの労働の尊厳の意味が込められていた。それを社民党、共産党はもっと見据えるべきだった。それに対して、ナチスは「土地は民族の血統が維持される場所。それを守る農民は民族の美徳と伝統の担い手」だと、「すり替え」を強調して農民を持ち上げた。

Mg:今日、田植えを手伝ってから来たが、今の日本で農業を真剣にやる人も、土地を私有財産だと思っていない。自然との共同作業のための“総有物”。

G:大規模農業ではなく、そういう家族や少数で取り組む「小農」をあらためて評価する宣言が、昨年末、国連総会でも決議された。(追記1参照)

Y:もともと、ナチスは、ドイツ民族にとって、ポーランドなどの東方は自らの「生存権」という思想を持っており、ポーランド侵略後には、大規模な農民の植民計画をたてた。(追記2参照)

 

N:なぜ、“民族”にすり替えられてしまうのだろうか?

Uy:今でいえば、“自己責任”が浸透しているからかな。

Mk:今、差別の構造が作られていると思う。自分は“ゆとり世代”の第一というかゼロ年代だが、ゆとり教育では、しきりに起業することが強調されていた。その裏腹に民族主義が生まれる。

N:起業が民族主義?

Mk:起業は、“頑張れば報われる”と“希望”を見せる。しかし、それができるのはわずかな人で、大半の人は、結局、自分が持っていると言えるのは、日本人であること、国籍だけということになる。

N:そうか。非正規化がすすむことの方ばかりを注目してきたが、青年に教育されているのはそういう見せかけの“希望”なんだ。本屋にホリエモン類似の本ばかり並んでいるわけだ。

Tk:その典型はSFC(慶応大学湘南藤沢キャンパス)。みんな、何がやりたいかわからないのに、起業の方法を教えてくれると殺到して、ゼミの競争は激しくてなかなか入れない。

Is:(その一方)僕は大学で、先生に了解をもらって、授業の時に5分だけ辺野古の問題を説明し署名を呼び掛けた(すごい❣)が、“へのこ”が読めない人がいたし、選挙についても、“そんなのあったっけ”という人も多い。

 

Mk:でも、お金をもっていることは、自由ではある。

Sk:たしかに、プチ労にしても、交通費もそうだし、お金がまったくなければできない。

Mg:しかし、お金は結局むなしい。

G:やはり起業でお金を持てる人はわずか。アベが「日本人の国」と言い張る日本の「移民」の状況は、すでに400万人。新設した「特定技能」の外国人を原発廃炉作業に使うように、大半が日本の非正規化の流れに即している。彼の問題は我々の問題。(追記3参照)。

 

追記12018年、国際連合「小農と農村で働く人々の権利に関する宣言」

追記2:「農業綱領」後のナチスの「入植政策」-「満州」開拓政策と相似

追記3:日本は400万人の「移民国家」-しかし非正規化と同じ道

petitrou101supplement2.pdf へのリンク

 

Is:いろんな人が話しあえる“場”がもっと必要。

Mg:ただ、すでに問題意識をもっている人以外の人を集めるのは苦労する。

 

N:簡単ではないが、たくさんの人と認識を共有し広げていくためにも、今日の議論も、歴史を超えて、今、大事なことを確認する作業になったんじゃないか。

 

 次回526日プチ労102回は、1930年代のアメリカ。

第一次大戦後、イギリスに代わって世界の基軸国となり繁栄を謳歌したと言われるアメリカも、世界恐慌を経た労働者、農民の闘いで「体制崩壊の危機の淵」にたっていた。

 そのなかで、ナチスとその政策の「兄弟」とも言える「ニューディール政策」で、体制の延命を図る。また、それを推し進める基盤ともなった人種差別政策は、ナチスの反ユダヤ法の「モデル」になった。

 第二次大戦後、日本にとって「それなくしては生きられない」?と言われるアメリカの大戦前の労働者・民衆と国家・資本とのせめぎ合いを見る。

以上


   
   
   
   
 4月24日(水)
こども塾145回目
めずらしく、先生の「こども塾ルールの再確認」
 たみとやジャーナル126号発行
フクシマにフタするな!2020東京オリンピック返上!!
オーストリアから、アメリカから取材!!!
 こども塾145回目
めずらしく、先生の「こども塾ルールの再確認」
「ここは何でもいえる」と言っていたこどもたちも、だから何でもいいんではないって、
「こどもたち一人ひとりの物まね付き」説明に納得♪
   
 

 4月20日(土)
  シネマ共謀@たみとや<第19回>(アメリカ取材で第三土曜に延期)
「The Spirit of ‘45」
 シネマ共謀第19回
「映画に出てくる労働者の誇りって、今の日本でほんと無くされている」久しぶりのM子さんが言った。そして「映画の最後で女性労働者が言ったように、そういうこと、伝えていかないとなぁと思う。」「The Spirit of ‘45」
2013年 94分 
イギリス・ドキュメンタリー映画...
監督 ケン・ローチ
 1945年、戦勝国イギリスでは、英雄チャーチルの保守党が大敗。労働党政権が誕生。世界のモデルとなった国民皆保健、NHSなど、「ピープル」と呼ばれ始めた労働者の社会保障政策を次々と実現した。
「それは、ピープルの生活に必要な基盤をピープルが自分たちの手で勝ち取った革命だった」(字幕監修:ブレイディみかこ)
 名匠ケン・ローチ監督が描く「ピープルズレボリューション」の迫真のドキュメンタリー。
 そして、今、EU離脱“騒動”の根底で、「誇り高きイギリス労働者階級」が再び立ち上がり始めた。

4月13日(土) 
 フクシマにフタするな!2020東京オリンピック返上!!
やってきた「海外の疑惑」
オーストリアに続いてアメリカから取材!!!

フクシマにフタするな!2020東京オリンピック返上!!
やってきた「海外の疑惑」
オーストリアに続いてアメリカから取材!!!

アメリカ労働ジャーナリスト「世界のアスリートへ呼びかけるのがポイントだ」

 オーストリアの翌週、続いてアメリカからも取材があった。
 1980年代から労働運動の放送局を立ち上げて労働運動の支援を続ける著名なジャーナリストZcさん(スティーブ・ゼルツアーさん:laborvideo-YouTubeと堪能な通訳をしてくれた日本人のお連れ合いとりいかずみさん)。
 一方、1970年、ビキニ環礁で被爆したアメリカ船の除染労働者を取材して以来、放射能汚染も追及し続ける彼は、今回、まさに「放射能にまみれた東京オリンピックをやめよう」というドキュメンタリー映画を制作するために来日。
 福島県内のオリンピック競技予定会場などを取材中に、都庁・組織委への署名提出行動に一緒に行ったSさんから、「フクシマにフタするな!2020東京オリンピック返上署名運動」のことを聞いて、急遽、たみとやに来店。

 インタビューと撮影が始まった。
 除染労働の経験者Mrちゃんの「結局、除染は無駄」という現場の話は、知見豊富なZcさんにも相当に印象的だったようだ。
 「福島の女の子の“安全ですか?”という問いかけに、何も答えてはならないと言われているなかで、上を向いて涙をこらえた」というMrちゃんの話に、旺盛なインタビュアーZcさんの動きも一瞬止まった。
そして、「世界のアスリートへのメッセージは?」というZcさんの問いかけに対して、Mrちゃんはきっぱり「危険。来ないでほしい。」
 さらに、福島原発事故直後、高校1年の時から反原発署名とデモに取り組んできたM太が、「オリンピックは多くの犠牲を強いる。東京の各所で由緒ある商店街が乱開発されようとしているのもそうだ。文化を壊す。自分は地元でその反対運動もやっている」と語った後、Zcさんが再び問いかける。
「世界の若者へのメッセージは?」
 M太「そもそもオリンピックが大企業だけがもうけるものになってしまっている。スポーツが好きな人は、ぜひ、オリンピックのあり方をもっとましなものに見直すような働きかけをしてもらいたい」

 満足そうにインタビューを終えたZcさんがさらに言った。
「And I have a more plan」
 ドキュメンタリーの制作とともに、スポーツ選手の労働という観点から、すべてのオリンピックを研究し、多くのアスリートとつながりのあるアメリカの大学教授とも相談しながら、世界のアスリートによる各国のオリンピック委員会への署名運動やメッセージ発信を呼びかけていくということだった。
「世界のアスリートへの呼びかけがポイント」

 同感!いろいろ連携してやろう!
 同時に、労働ジャーナリストZcさんの根底に、除染労働でも、スポーツでも、奪われている労働の尊厳を取り戻そうという強い目線があるなと思った。

 ちょうど、ベビーシッター会員制組織エスクの報酬支払遅延と闘い続けるたみとやユニオンの仲間Kさんも立ち寄ってくれて、Zcさんと連帯の握手をした。

取材を終えてS子は言った。
「2週連続で海外からの取材に参加して、日本では、なんか、異常な事態に慣らされているというか、私たちの“原発いらない”とか“オリンピック返上”という感覚がおかしいのかなと思わされてしまうが、海外の人の目線は客観的で、やっぱり、私たちの感覚は“正常”なんだ、と力をもらえた。それから、“小さく始めること”が海外では普通だし、そこから広がるんだって思えた。」

   
   
   
   
   
   
   
   
 
 
 4月7日(日)
フクシマにフタするな!2020東京オリンピック返上❣️
オーストリア国営放送の取材 

フクシマにフタするな!2020東京オリンピック返上❣️
オーストリア国営放送の取材を受けて たみとや店長記  

2019年4月7日、桜も満開になった春爛漫の中、反原発しゃべり場のメンツが、たみとやに集まった。初めての「取材」に“まー自然体でいこーや”と言っていたら、長身でグレースフルなオーストリア女性記者Brさんがあらわれた。日本語上手だし、毎年日本に来てるんだって。オーストリア国営放送のラジオ番組の編集者で、福島原発事故以降、それを取材して2冊も本を出しているらしい。
まず、一人ずつしゃべってって。そういえば、しゃべり場だけあって、いつもわいわい、ばーばーしゃべって、なんでこの活動をやってるのかとかひとりずつの話聞いたことないよね。...
改めて聞いていて思ったのは、20代から70代まで思想も年代も受ける情報も様々な人たちが、原発もオリンピックもいらないと思い続けて、ここにいるんだなーということだった。

記者があらためて「オリンピックと福島事故の関係は?」と問いかけ、しゃべり場座長の若いM太が「復興といって福島事故を終わったことにするから」と答えると、続けて「若者同士の反応は?」
M太「高校の時、クラスの人も原発に関心を持ってくれた。が、今、オリンピックにアルバイト先の若者は、ほんとに期待も関心もない」
そうすると、「オーストリアでも、原発に関心はうすれ、東京オリンピックにはほんと関心がない」という記者が畳みかけてきた。「何故福島事故のあと、原発反対のデモが盛り上がったのに、今はこんなに少なくなったのか」
それはこっちがききたいよ(心の声)
みんなの答えは色々だが、印象的だったのは、Mrちゃん。「自分は地元が近くなんだけど、大飯原発再稼働反対の時、現地で行動している人たちは、実際に生活したり仕事をしたりしている人のことを考えていないので、現地では仕事中に道路封鎖されたり、とても迷惑だった。そんなんじゃ続かないよ」
S子「若い人はとても忙しい。ママ友たちは原発ナンセンスといってるが、動けない。お父さんたちはもっと忙しい。深い問題は労働組合が弱くなったこと。それが地元とのギャップを生んでいると思う」

そうだ。私も2001年の辺野古の闘いで強く思った。現地の人は声を上げにくい、基地を押し付けているのは本土の責任、だから現地に行って座り込まなければ、と。でも結局、現地の人が立ち上がらなければ、続かないし、実際辺野古の工事をやろうとしている労働者や反対派をとめる係の警備会社の社員が労働組合を作って、“こんなのやってられねー”と声を上げない限り、とめられない。と思ったんだ。現地に身をおかないとわからないことも沢山あるが、『闘いは足元から作らないと』と。

今回のオリンピック返上も、福島の問題を自分たちの問題として引き受けたかったからはじめた。
「東京で福島を封殺するようなうその復興オリンピックやらせていいのか?止められなくても“福島にふたするな!オリンピック返上”といおう。国が決めたことだから、反対できない?そうやって戦争も原発も基地もできてきたんじゃないか。おかしいことはおかしいといわないといい続けなくちゃ。」

記者の最後の質問は「平成の時代は平和だったともいわれるが、福島事故の次に、時代を変えた大きかったことはなんだったか」だ。
 戦争法、オウム真理教の事件、少子化、その原因としても非正規化。。。。
 T子さん「自分の父親は戦争で亡くなりました。原発事故で目が覚めたのでこれには反対しないといけないと思ってデモにも行っています。ただ、どんどんこの国はひどくなっていると思っています」
 N「昭和とか平成で区切って考えたことはないが、自分にとっては闘いの20年だった。ここ30年で日本が平和でいい国だと思ったことは一度もない」

取材されたので、もう一度気づかされた
 人の命も、働きも大切にされていないこと、それを顕在化させたのは福島の事故だったこと。だからこそ私たちは、足元から闘いを作っているんだということ。
だから、20代から70代まで、色んな地域の人が集まって、アイディア出して、どうやって原発をオリンピックを戦争を止めるか話し続けて、行動に移しているこの場が大切だということ。
取材っていうから、みんなちょっとだけ緊張して構えていたけど、なんていうことはない、自分たちのやっていることの確認作業になりました。

そして、最後にM太が、政府が2020年東京オリンピックまでになくそうとしていることを具体的に挙げて、記者は、私たちの主張「東京オリンピックをボイコットしてください!」をドイツ語圏で拡散してくれるって!
やったね!

   
   
   
 



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