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 8月29日(水)
 こども塾@たみとや116回目旬の北海道メロン
 

こども塾へ今年もまた北海道から旬のメロン
言うまでもなく大好評。

昨年も居て「やったー」と目を輝かすこども、今年初めてのこどもも大喜び。 

子供達の笑顔を見たいと今年もメロンを送ってくれた国鉄闘争を闘い続けるNさんの原点「こどもたちを交通弱者にしない!」をあらためて説明したら、こども塾の先生が、「私の運動の原点は、国鉄分割民営化反対のビラをまいた時」
   
   
   
   
   
 8月26日(日)
 反原発プチしゃべり場第5回
プチ労95「歴史」第七回
 反原発プチしゃべり場第5回

第五回しゃべり場まとめ 20180826

 

第5回反原発プチしゃべり場にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。参加できなかった方は次回は1028日ですのでスケジュールに入れてください。今回は6名の参加者(プラスnちゃん)で、全員参加の議論ができたと思います。

 

 前回までに、みんなで話し合って作り上げた「今からでもオリンピック返上!!署名」。はじめに、その進捗状況をご説明しました。皆さんのご協力に加え、7月からたみとやさんがネット署名サイトのChange.orgでも四苦八苦しながらも署名を集めてくれたこともあり、総数はこれまでに375筆に上りました。500筆を目指し、10月ごろに提出したいと思っています。

 

 署名に対しては、さまざまな熱いコメントが寄せられています。フクシマ切り捨て、被曝、利権ファースト、酷暑、巨額予算、ボランティア動員などなど、皆さんの五輪に対する憤りがひしひしと伝わってきて、改めてコメント欄を設けてよかったな、と思います。なかには、「障害者も怒っている。パラリンピックは普通の障害者にはプレッシャーになるだけ。(たみとや店頭にて)」と言う方もいらっしゃいました。

 

 Nさんがこれらのコメントを読み上げている間にも、参加者から多くの新たな意見・疑問が出ました。

Mちゃん「光化学スモッグの放送は五輪中もちゃんと流すのか?暑さに弱い外国人の観客がバタバタと倒れたら、どこに搬送するのか?」、Nさん「暑さ対策が打ち水と聞いた瞬間にバカだと思った」、Sさん「プールが水温高くて中止になるのに、打ち水に効果あるの?」、 Mちゃん「まさに焼け石に水」

サマータイムへの批判も高まってきている中、Sさん「小売店は2時間早めても大丈夫かもしれないけど、一次産業の人たちは合わせられるのか疑問」、Nさん「どこかでシステムが誤作動したら、全部ダウンするよね」

 ここでNさん論点を戻し、「ところで、私たちはそもそもは『復興五輪』に反対してる」。Mちゃん「五輪が近づくほど、東京だけは除染される。とはいえ放射能は降り続けてる。もし五輪中に観客の持ち込んだガイガーカウンターが鳴っちゃったら、どうするの?」、Nさん「暑さも放射能も、全て自己責任」、Mちゃん「自己責任は無責任」。

 ところで、殺人級の猛暑も追い風となって五輪反対の機運はかなり盛り上がってきています。M太「今世論調査をやったら、もっと反対が多く出るのでは?」、Mちゃん「日本中熱くて、熱さで我に返った」。

 Gさん「そもそも一度招致に失敗した石原が、『天罰』後の日本を復興するために五輪が必要と言い出し、与党だった民主党もそれに乗った。安倍もそこだけは民主から引き継いだ」。Nさん「1.8兆円と言ってるのは、運営費だけの金額」、Gさん「築地市場の跡地を再開発するための1兆円の資金をJOCは持っているけど、今は使えない」。Mちゃん「郵政民営化で外に出されたかんぽ生命の資金を使えばいいんじゃない?小泉は結局国を外資に売った。さらに、五輪前に水道民営化しようとしている」、M太「水道はフランスの一部巨大企業に乗っ取られるかも」。Gさん「結局、東京全部を民営化したいのだろう」。Sさん「さらに、水素バスを何千台も導入しようとしてる。水素はすごく危険と言われ ている」「ただ、結局導入は失敗して、都営交通の借金だけが残り、民営化の言い分になるんじゃないか」

 

 さて、ここから後半。M太が、地元立石の再開発問題など、五輪の直接・間接の影響が私たちの身の周りに出てき始めていることについて、話を向けました。立石だけではなく、三軒茶屋の三角地帯、月島のもんじゃ横丁、十条銀座でも再開発しようとしています。

Mちゃん「武蔵小山の再開発エリアには2000軒も入ってたらしい」、Nさん「武蔵小山の『世界一、感じのいいタワマンへ。』っていう気持ち悪い広告が、JR目黒駅のホームドアに一斉に貼られてた」。Mちゃん「こんなにマンション建てても、今東京歩いてると7軒に1軒ぐらいは空き家」「人口減少社会で、税収のために、五輪後に大量の移民を集めると思う。五輪でごまかしてることの一番は、水面下で進む移民政策。500万人来るとか言ってた」「すでに建設現場の労働力は圧倒的に外国人技能実習生に頼っている」、Nさん「低賃金の移民を増やそうとしてる」Mちゃん「そうして、建設現場から日本人が追い出されてる。一方で実習生の待遇や、あっせん組合もひどい」、Nさん「わかった!移 民増やして若者の仕事を奪って、経済的徴兵制で戦争に行かせる気なんじゃない!?」。Mちゃん「五輪の建設ラッシュで、外資系がどんどん入って来てる。覆面外国人株主も増えている。日本からどんどん、金が海外に流れてる」

 

 オリンピックのボランティアの話も出され、たみとや店頭で若い人が「ツイッターで女の子のフリをしてオリンピックのボランティアに応募しました。という同じ書き込みが違う名前ではられている」と教えてくれた。学校や職場から集まらないボランティアの強制がもっとされていくから、これを拒否しようっていう運動もできるねと話されました。

 ここで、話題は再び福島に。Mちゃん「震災直後に義援金で集まった金のほとんどが、使途不明金として消えてしまった。福島県はすごい大金を握ってるはずだが、おともだち関連事業にしか出さない」。議論に復帰したSさんは、保養に来た方から聞いた福島の現状を話してくれました。「全然人の戻らない飯館村に、キレイな学校が建てられたと聞いた」「8000ベクレル以下の汚染土を、海外に農業用の土として輸出するという話も聞いた」「とにかく福島では、原発に賛成も反対も、保養に行くもいかないも口にできない状況が続いている」

 

 再び五輪の話。Sさん「各国の五輪競技場跡の動画を観たけど、ひどかった」、Mちゃん「長野もひどかったじゃん。今も廃墟がいっぱいあるよ」。M太「五輪は首都でやると一極集中を加速させるし、地方でやっても荒廃させるだけ」。途中参加のYさんは「五輪を、アフガニスタンとかで絶対やらないですよね。インドですらやらない。平和の祭典とかいうけど、平和な国でしかやってないだけ」と、鋭い意見を述べてくれました。

 まとめ。M太「各所で出てきている五輪の影響をいちいち拾い上げて、『おかしいんじゃないか』『五輪のためにならこんなこともするのか』と、声をあげていきましょう」。Mちゃん「都民が当事者だから、一番影響がわかるもんね」。Nさん「都民として、五輪に反対することが、福島のためにできること!」 おお!

 

そんなわけで、議論すればするほど、五輪のおかしい部分や、五輪に隠された思惑が見えてきて、話が止まりません。思考停止しないことは大事ですね!これからも議論の場を続けていきましょう。次回からは、五輪に抵抗するために何ができるかという次の行動も、みんなで考えていきましょう。「反五輪しゃべり場」みたいになってますが・・・原点は「福島にフタするオリンピック反対」だということを胸に止めつつ。 

M

   
   
 プチ労95「歴史」第七回

参加者:8人(うち1名幼児) 中高年:青年=44 地域:それ以外=44

メニュー:インド風チキンカリー、田村さんの清里高原有機ズッキーニとナスのザブジ

 

◎「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第七回(レポーターごう)

―第二章(3)治安維持法と「表」に出る天皇の補足

 

・コラム「侵略と侮辱の天皇」(エッセー風なので小見出し付き。以下PDF参照)

columnemperor.pdf へのリンク

・付録:日本最大の地主・資本家―天皇家の財産の推移(以下PDF参照)
emperorfand.pdf へのリンク

 

 明治以来見てきた天皇制について「中間まとめ」。レポーター自身が数年前までは、正直、「関係ないな」と感じていた天皇。どうなるかと思ったが、案外、面白いみんなのトークになったかなと思う。

 

〇公(おおやけ)を与えるが共(ともに)を拒否する天皇

 

G:江戸時代何でもなかった天皇が明治になって祭り上げられ、同じく、江戸時代何でもなかった民衆が、天皇のおかげで、国民国家の国民という「公(おおやけ)の者」にされた。反面、農民蜂起や自由民権運動は鎮圧され、民衆の自主的な「共同体」づくりは否定される。これって、今、自民党の改憲案が、天皇を元首にし、「公共の福祉」を「公益」に言い換えて、「国民の権利は公益の範囲内」つまり「公益の範囲で君らは国民」としているのと似ている。SEALDSの若者たちは、この「公益」に対して「未来のための公共」と言っているが、今、対置すべきは、「公」に対して「共同」じゃないか。

 

MgSEALDSの言う「公共」は、公がみんなのため、共がみんなでつくる、っていう意味じゃないか。自民党が壊そうとする公のそういう意味を守ろうっていうか、取り戻そうっていうか。

G:なるほど。でも、公って、公家とか、公安とか、最近のえらそうな国家公務員とか、みんなのためというより、国家のためというのが、プンプンしている。

Yi:自民党の「公益」は、公共を言い換えただけじゃなく、「福祉」を切り捨てている。私も福祉分野で働いているが、福祉って、ほっといて与えられるもんじゃなく、行動だと思う。そういう意味で反権力。自民党はそれを切り捨てる。

 

〇侵略と戦争、最大の財閥の天皇

 

G:朝鮮侵略でさらに天皇制は定着する。労働者・農民は搾取・窮乏にも関わらず「朝鮮人よりはえらい」と言ってくれたことで天皇制を受け入れる。その一方、付録で見るように天皇は最大の地主・財閥になる。

N:「大正デモクラシー」とかやっている民衆は、天皇がそんなにギラギラと最大の金持ちになったことには気づかなかったのかな?

G:元老山形有朋と原敬首相はそれを心配して「財産を少し減らしたら」と進言したが、二人が昭和天皇裕仁の結婚話に反対した事件にかこつけてつぶされた、らしい。

 

〇敗戦後、あっさり「平和と繁栄の象徴」になった天皇

 

G:アジアで17百万人が死んだ戦争を率いた天皇は、敗戦後すぐできた日本国憲法で、「日本国民の総意に基づき、日本国民統合の象徴」(第1条)。これに対して、「総意と言ったって国民投票したわけじゃない」という意見がある。

Mg:戦争したい改憲派に塩を送ることになるかもだけど、改憲の前に、まず、今の日本国憲法について、国民投票した方がいい。

G:それから「そんなイリュージョンみたいな、超法規的っぽいものに支えられなければ私たちは共同体を維持できないのか?」という疑問がある。

一同:ピッキーン!そんなことはない。

N:「護憲」というのも、この天皇の規定まで含んで言うのは変だ。

 

〇「お家大事」で敗戦を決めた天皇が奪ったもの

 

G:そもそも、敗戦を決めたのは、沖縄決戦でも、広島・長崎原爆投下でもなく、ソ連が参戦したから。そして唯一の降伏条件は天皇制存続。これは、アニメ「この世界の片隅に」ですずちゃんが玉音放送聞いた直後に「最後のひとりまでじゃなかったんかいね。納得できん。」と叫んだように、「各人が自らの命をかけても護るべきものを見出し、そのために戦うと自主的に決める機会、あるいは個人が自己の命をかけても戦わないと自主的に決意する機会」を天皇は奪った。

Yi:そう。私たちは自分たちで決めなかったんだな。

G:ドイツは、大戦後、何年もかけてから、新たな憲法を定めた。

Yk:少なくとも、ドイツは謝っている。日本は謝ってない。

 

〇アメリカ肝いりで「天皇は無罪」。国民と一体で「戦争の被害者」

 

Mc:でも、敗戦時に女高生だった母親は、身近に死んだ人とかいないせいか、ずっと「昭和天皇は頑張っている」と言っていた。

G:それに関係するが、アメリカは天皇が統治に使えると考えて、マッカーサーは東京裁判に天皇の「無罪証明書」を書いた。そして天皇が始めた「全国行脚」で、広島では「原爆ドーム」を埋め尽くす民衆が歓呼した。

Yi:天皇も自分たちと同じ被害者ってことになったんだ。

Sk:アメリカは、ソ連に対抗して日本を有力な資本主義の出先にしたくて天皇を無罪にしただけなんだな。今、トランプが北朝鮮で金正恩を持ち上げて資本主義にさせようとしていることと同じ。

G:天皇は自らの侵略と戦争の責任については、1975年、敗戦後、ただ一回だけの公式記者会見で、「原子爆弾が投下されたことは遺憾だが、戦争中のことでやむをえない。」「(責任?)そのような文学的なあやのようなことはよくわかりません。」とはぐらかして終わりにした。

 

〇日本最大の財閥から「日米安保村」の要へ

 

Mc:でも、天皇制は、今は「象徴」でしかない?

G:いや、そうともいえないと思う。昭和天皇は「象徴」になった後も首相の頭越しにマッカーサーに再軍備を求め、沖縄を差し出し、ソ連との冷戦のための安保条約を起動した。

Sk:沖縄を差し出したのが一番頭にくる。

Mg:安倍首相の祖父岸信介はA級戦犯だったのになぜ無罪になったんだろう。

G:それも、昭和天皇が再軍備に反対した吉田茂などよりいいとマッカーサーに求めたらしい。そして岸はアメリカCIAから援助も受けている。

G:そして、ソ連が崩壊して冷戦がなくなり安保条約の存在意義はなくなったのに存続し続けていて、今や、年間経済規模530兆円といわれる利権の巨大な塊、「日米安保村」になっている。丁度、その時から、平成天皇が就任。彼は平和と繁栄を願っても、それは日本だけの平和と繁栄で、父親が起動した日米安保については何も言わない。敗戦前の最大の財閥天皇は、今や、アベやアソウが親戚であるなどの人的つながりも含めて日米安保村の要になっている。

Yk:でも、コスパを追求するアベノミクスからいえば、金のかかる天皇制はなくすんでは?

G:いや、逆に、利権の塊「日米安保村」を維持する必要コストといえるんじゃないか。

 

〇私らは侮辱のなかに生きている

 

G2012年、7万人があつまったさよなら原発集会で大江健三郎はそう言った。「原発事故がなお続く中でなお再稼働を急ぐ政府に自分らが侮辱されている」。

Sk:ほんとにそう思う。

Gそして、原発自体には何も言わないで被災地詣でを繰り返し、「頭が下がる」「涙が出た」という民衆の言葉を報道させる天皇の存在、というのも我々を侮辱するものじゃないか。一方、憲法違反と言われる「退位したい」発言は、一人の生身の人間としての悲鳴じゃないか。

Mg:「もう体がもたない」という原因の被災地詣でなどで増えている「公務」も憲法からいえば違反。

 

〇自分たちのことを自分たちで決める。公から共へ。

 

Mg:ただ、今の天皇は個人的には悪いと思わない。

G:そうかもしれない。問題は、「生身のいい人」が悲鳴を上げる天皇制というシステム。

Mg:アベなどのまわりがいいように使う天皇制のシステムに侮辱されていると思う。

Yi:やっぱり、日本の人は、なんか、自分たちで決めてない。

G:そういう社会が瓶だとして、その蓋みたいになっているのが天皇制。

N:天皇制は気持ち悪い。そして、自分で考えさせないことにもつながってる。なくしたほうがいい。天皇制だけというより、最初に出たように、どんどん気持ち悪いことになっている公(おおやけ)がノシてくるのを止めていろいろと共同を増やすことを通じてじゃないか。

G:そう。特に労働者の共同。

以上

   



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