2018年10月(2)

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10月29日(月) 
 「フクシマにフタするな!今からでもオリンピック返上署名」
都庁・オリンピック組織委提出行動
提出行動後の東京都・オリンピック組織委宛「追加質問状」公開
「フクシマにフタするな!今からでもオリンピック返上署名」
都庁・オリンピック組織委提出行動

10月29日秋晴れの中、東京都庁とオリンピック組織委員会に「フクシマにフタするな!今からでも2020オリンピック・パラリンピック返上を求める署名」の提出行動を行った。

そもそも、たみとやで続けてきた反原発しゃべり場で東京として反原発をどう闘うかの話から、福島がこんな状態なのにオリンピックをやらせていいのかということで始まったのだが、小さな集まりだが確実に作ってきた感がある。
署名も手作りでコメント欄をいれた。この署名が驚くほど喜ばれたことはさらに力になった。そのしゃべり場の仲間たちに加え、福島の椎名さん、ナゼン東京の仲間たちも同行してくれた。
前日のしゃべり場での綿密な打ち合わせも功を奏して、堂々と、しかもしたたかに返上を求めた。「福島隠しのオリンピック」「嘘で固めたオリンピック」「スポーツという名の殺人だ」署名してくれた人たちの怒りをぶつけていった。...
あらかじめ場所を用意させた都庁のオリンピック準備局の担当者は「本日はお話を伺うだけ」と余裕を見せていたが「アンダーコントロールについてあなたの意見はという質問に「行政に意見はないのです」といきりたった。組織委員会の総務局課長は「そもそも署名を受け付けないというのは本当か?」ときくと「手違いがあった」といいのがれた。
要求はオリンピック返上の一点だけだが、返上できない場合の質問を10項目宿題として残した。
今後も対峙していく。オリンピックが始まる最後まで反対していくぞ。秋晴れの中、闘いのゴングが聞こえた。

   
   
   
   
 

提出行動後の東京都・オリンピック組織委宛「追加質問状」公開

PDF版「小池百合子東京都知事宛質問状」
questiontometroforantiolympic.pdf へのリンク

PDF版「森喜朗オリンピック組織委員会会長宛質問状」
questiontotocogforantiolympic.pdf へのリンク

以下、東京都宛質問状全文(オリンピック組織委宛質問状は、質問事項7,8を除いて同文)

2018112

 

東京都 小池百合子都知事殿

 担当:オリンピック・パラリンピック準備局

 

 

 

福島にフタするな!五輪を返上する会

連絡先:目黒区南1-24-14 ℡03-6662-8205

反原発☆反失業リサイクルショップたみとや

富田剛・直子

 

 

 

オリンピック返上にかかる質問状の送付について

 

 

 先般1029日午前11時から都庁第一庁舎内で実施したオリンピック・パラリンピック準備局との面談を踏まえて、添付のとおり質問状を送付申し上げる。

 ついては、当該面談の際に了承頂いたように、201811月末日までに、当該質問状への回答とその理由について、書面にて提示いただくように申し入れる。

 

 

 

 

添付文書「東京都知事宛 質問状」(2ページ)

 

 

以上

 

 

東京都知事 小池百合子殿

 

 

質問状

 

  私たちの要求はただ一つ、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催を中止することです。この要求どおり返上するのであれば、本質問状にお答えいただかずとも構いません。

ただし、返上しないのであれば、以下の質問に必ずお答えください。

都として、都民に多大な犠牲を強いるイベントを開催する以上は、都民の不満に耳を傾け、また疑問に対して責任をもって答えることが、都知事の義務であるからです。

真摯な対応を期待します。なお、回答期限は11月末日とさせていただきます。

 

(質問事項)

1. 2020年東京五輪は、『復興五輪』であるとされています。そうであれば、福島県はじめ東北、関東地方が安全になったことを世界にアピールするためにも、聖火リレー、五輪競技や関連イベントが行われる全施設・道路および、空港、選手村、駐車場等にモニタリングポストを設置し、また各選手団にガイガーカウンターを配布して、選手・観客にその目で放射線量を確かめてもらうべきだと思います。それができないのであれば『復興五輪』は嘘になりますし、復興していないのであれば五輪自体開催するべきではありません。設置・配布はしますか? 設置・配布をしないのであれば、その理由は何ですか?

2. 福島から聖火リレーが出発し、県内で競技を行うことは、選手・観客を無用な被曝にさらす行為であり、不安と怒りの声がずっと続いています。聖火リレーのコース、福島で予定している競技開催場所の変更をしますか? 変更しないのであればその理由は何ですか?

3. 2020年東京五輪招致に際して、安倍晋三首相は、「原発事故の影響はコントロールされている」と演説しました。今現在、都はこの認識を共有していると考えてよろしいでしょうか?

4. 東京都内各地に、ホットスポットと呼ばれる、局地的に放射線量の高い地域があります。こうした地域を2020年東京五輪開催までに、都として全て除染する予定はあるのでしょうか? 除染しないのであればその理由は何ですか?

5. 真夏の開催となる2020年東京五輪の期間中は、猛暑が予想されます。都は選手や観客に対して安全を保障できるのでしょうか?また、ただでさえ病床や救急車が不足している中で、選手や観客が次々に倒れるといった事態が発生した場合、対策はどのようにしますか?

6. 2020年東京五輪の競技中に、気温が高温になり、あるいは光化学スモッグが発生した場合、従来どおり注意報・警報を発令しますか? そして、速やかに競技を中止しますか?

7. 2020年東京五輪の開催費用は、膨張を続けています。過去の五輪の開催都市では、多額の債務を抱え、返済に数十年を要したという例が少なくありません。都として、今大会で具体的にいくらの債務を抱え、それを何年かけて返済する計画なのか、お聞かせください。また、都が運営することになる7つの新施設で年間計10億円ほどの赤字が見込まれています。これを解消する方策は考えているのでしょうか?

8. 現在、東京都内各地で再開発が進み、月島や立石、武蔵小山、大山など多くの街で伝統的街並みがすでに壊されたか、危機にさらされています。東京都は、2020年東京五輪で、世界に向けて東京という都市の魅力をアピールするつもりなのであれば、こうした乱開発に規制をかけるべきではないでしょうか。その予定はあるのでしょうか? 規制しないのであればその理由は何ですか?

9. 2020年東京五輪では、医療を含む多くの業務がボランティアによって担われます。しかし、大会組織委員会の幹部の年間報酬が2400万円に上るといわれる一方で、ボランティアに支払われるのは一律1000円の交通費のみです。この偏った分配を見直すつもりはありますか? 見直さないのであればその理由は何ですか?

10. 現在、シングルマザー、滞日外国人をはじめ、非正規労働者の家庭などで、貧困のために、部活などのスポーツができない非常に多数のこどもたちがいます。学校で「スポーツの素晴らしさ」を教えるオリ・パラ授業の主要な項目として、そのような社会の現状と対策を取り入れますか?

 

                                以上

2018112

福島にフタするな!五輪返上を求める会

連絡先:反原発☆反失業リサイクルショップたみとや

富田剛・直子方

152-0013 目黒区南1-24-14 TEL 03-6662-8205

 
 10月28日(日)
 反原発プチしゃべり場@たみとや第六回
プチ労96「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第八回
 ☆第6回しゃべり場 
まとめ
    参加者7名

  ・明日に迫った29日の署名提出行動について

  ・今後の反原発反五輪の活動について

  今日のしゃべり場は署名提出行動の打ち合わせもあり、真剣かつ

  活発な意見がとびかいました。

  N:署名は676筆、目標の500筆を大幅に上回りました。

   しかも署名を取っているとみんなが驚くほど怒っています。

   コメント欄にもネットの書き込み欄にもたくさんの意見が寄せられました。

   明日はこの怒りを一つ一つ受け止めろということを言いたいと思っています。

  M:当初の目標のみんなの怒りに火をつけて広げようということは一つ達成されたと

   思いました。

  G:署名提出に関しては“返上せよ”というのがこちらの唯一の要求なのだけど

   簡単に署名を渡しておわりにしたくないよね。

  Y:聞きたいことがたくさんある。たとえば食べ物だけど、よく外国の友達に聞かれる食べ物大丈夫なの?って。東京はオリンピックやれる ほど安心というなら福島産の野菜を選手村に使うと公言できるのかっていうこと。

 それと、東京の色んな所にモニタリングポストをつけて世界に安全を宣言すればいい。

S:福島から聖火ランナーを走らせるのは一体なぜなのかも聞きたい。

N:組織委員会のある虎ノ門ヒルズのワンフロアの賃料も聞きたい。

M:返上しないなら質問に答えろという形にするのもいいですよね。

 質問項目にまとめよう。

Y:それから開催時に高温注意報とか光化学スモッグ注意報とか沢山出ると思うけど

 そのときにちゃんと注意報を出すのかっていうことと、外国語でも放送するのか

 競技は中止するのかも聞きたいね。

G:そういえば、昨日オリンピックの時はバスが足りなくなるから、移動教室とか部の合宿とかを自粛するようにというニュースが流れていた。

一同:えーっつ

M:それにしてもいろんなことを犠牲にしてやるオリンピックなんだなと思います。

 築地や立石、十条、三軒茶屋、月島でやろうとしている再開発、オリンピックまで延期させられないかと思っています。

Y:自分たちの生活そのものに影響するよね。たとえば自分が現場にいくときも交通渋滞になっていけないとか。オリンピックの間は仕事あがったりだよ。

M:二番目の今後どうしていくかになるが、そういったオリンピックはあなたにこんなに影響しますということをうちだすのがいいですね。

Y:だいたい、いまでも救急車は足りない、病院が足りないといってるのに

 観光客や選手が倒れたら一般の人はどうすんだろ

M:オリンピック後は消費が落ち込んで大変なことになるの分かっているとか、

 赤字施設の行く末も身近な問題。

Y:あと海外向けにサイトつくって暴露したいね。

 外国の人は、福島第一原発と東京の距離を知らない、200キロ余りしかないよね。それを地図を使ってばーんとのせる。

S:明日の申し入れ行動も動画でのせたいね。

YI:自分の周りの若い人は関心がないというか、関係ない感じなんだけど

 関係ありますよね。 

M:それから、まえにもいってたけれど、年賀はがきの懸賞の賞品はオリンピックの

 入場券なのだけど、それに対して自分たちではがきで反五輪の年賀状にしてしまうというのもあります。

N:その話をお客さんにしたらそれ買いたい!っていわれた。

一同:明日はがんばろー!!! 



   
   

プチ労96「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第八回
(9-30は、台風直撃で中止)
参加者:6人(福島椎名さん久々参加) 中高年:青年=4:2 地域:それ以外=4:2
メニュー:韓国スンドウブチゲ、ニラと小エビのジャン、キムチ、若布・ゼンマイ・もやしナムル

◎「近現代日本150年の労働者・民衆の闘いの歴史」第八回(レポーターむぎたさん)...
―第二章(4)「戦後革命期」の原点―1920年代後半の労働運動・農民運動

 「草稿」をよく「解読」してもらって、レポーターが「“今に最も近い時代”、“戦後”だった1920年代、それが満州侵略と戦争に向かい“戦前”になった」と明快に打ち出したレジメとあらためて整理してくれた年表で、とっても刺激的でわかりやすいレポートと議論になった。

〇「戦後」-資本主義の「かりそめ」の安定と「官製デモクラシー」が表裏一体の時代

・第一次大戦の「戦後」、世界は、資本主義がフォード自動車の大量生産など「フォーディズム」で新たな段階に入り、それを維持すべく「国際協調」の流れ。ドイツやアメリカなどで労働運動が抑え込まれ、格差が拡大し労働者にとっては「血塗られた1920年代」である反面、資本は「黄金の1920年代」を謳歌。
・日本国内では、1923年の関東大震災に乗じて、「大正デモクラシー」の流れを断ち切り、1924年から、普通選挙法制定・二大政党制・国際協調外交という「官製デモクラシー」の時代へ。それは同時に、生活様式の欧米化が進み、日本資本主義が「かりそめ」に安定したことと表裏一体。
・これは、今、安倍が「取り戻そう」という、第二次大戦後、朝鮮とベトナム民衆を踏み台にした「高度成長期」から「平成」に至るまでの55年体制、自社二大政党の時代、「戦後復興を果たし"総中流化"して欧米に並んで豊かになった」?と言われる時代とよく似ている。
・一方、格差拡大のなかで、盛り上がる共産主義、労働運動、農民運動を抑え込むために、普通選挙法と抱き合わせで、「国体・天皇と資本主義を強固に守る」治安維持法を制定するとともに、企業の現場では、欧米流「フォーディズム」に追いつくために、「日本型労務管理」の原型の導入がはかられた。
・それは、天皇を活用することだった。奴隷のような労働で奪われた「働き甲斐」を「天皇のための誇りある労働」を掲げてすり替えようとした。「天皇制と資本主義の融合」だった。

〇教科書に一言も出てこない「評議会」中心に青年(平均年齢22.5歳)が引っ張った労働運動―「戦後革命期」の原点

・治安維持法に賛成し教科書にも出てくる労資協調の「労働総同盟(元の友愛会)」に対して1925年に結成された「労働組合評議会(評議会)」を中心に労働者は、「フォーディズム」と「日本型労務管理」と真っ向から闘った。
・1920年代後半の大争議は、今も日本の資本主義をリードする共同印刷、ヤマハ(当時日本楽器労組)、キッコーマン(当時野田醤油労組)、東芝(当時芝浦製作所労組)、東京都(当時東京市従業員労組)などで闘われ、「血塗られた1920年代」として抑え込まれた欧米労働運動からも喝采を浴びた闘いだった。
・それは、東芝の「作業の標準時間を決め、それに応じた時給を支払い休憩時間は支払わない」という徹底した「No Work,No Pay」との闘いに象徴されるように、労働者の「自主性と時間」を支配しようとする「フォーディズム」「労務管理」との闘いだった。
・また、東京市従の「汲取りや道路清掃労働の股引き・半纏などの制服改善や風呂場の設置」という要求に見られるように、「フォーディズム」が踏みにじる労働と人間の尊厳の原点を求める、そして、断ち切られた「大正デモクラシー」を具体的に深化させる闘いだった。
・それらを引っ張ったのは「労働運動は人間解放の場と感じた」青年たちだった。職場の日常闘争を重視し、労働者に納得感のある要求をまとめあげていった彼らの闘いを最終的に断ち切ったのは、治安維持法による検挙であり、それを押しすすめる天皇制だった。
・しかし、検挙された共産党員でもない青年たちの平均年齢は22.5歳であり、第二次大戦後、一挙に労働運動・農民運動が盛り上がった「戦後革命期」においても40歳前後と、まさに1920年代後半の労働運動は「戦後革命期」の原点だった。

〇そして「戦前」になった1920年代―今に最も近い時代

・しかし、資本主義の矛盾が1929年世界恐慌を引き起こし、1920年代の「かりそめ」の安定と「国際協調」は終わりを告げる。
・その前に、激しい労働運動・農民運動によって、その間の日本国家と資本の「もくろみ」は失敗していた。
・1928年治安維持法大検挙によっても、労働運動・農民運動は、収まらないばかりか一層盛り上がるので、直後に治安維持法に「目的遂行罪」を導入。
・これは、「社会を良くしようという」目的のために、会合の「弁当を購入」しても「目的遂行罪」に当たるという共謀罪の「元祖」。これをもって、治安維持法は、民衆一般の弾圧を開始し、「満州」侵略にめどがつく1933年に検挙者はピークをつける。
・そして、国家・資本は軍部とともに、国内の矛盾を解消するために、朝鮮に続いて「満州」へと、「外」へ「外」へと「侵略・戦争熱」をあおる。
・これに対して、ナチスが台頭するドイツ、ニューディール政策で抑え込もうとするアメリカの労働者とともに、日本の労働者・農民は闘い続け、「戦争か革命か」という階級闘争の時代、1930年代に突入する。
・結果は、日中戦争、日米戦争へと突き進んだのが歴史の事実であるが、「戦後」だった1920年代、その末期は、「戦前」の入口になった。
・そして、この時期は、「高度成長」が終焉し、「平成」へと移り今に至る現代と「最も近い時代」ともいえる。

 次回11月25日プチ労では、もう一度、むぎたさんのレポーターで、今回と同時期、1920年代後半の朝鮮・中国民衆そして在日朝鮮人の歴史的な闘いを見ます。
その上で、来年1月以降、1930年代、「戦争の時代」として、現代の「写し鏡」でもある「満州」侵略を支えた「時代の閉塞感」、その一方で、「革命の時代」として、いかに労働者・農民が「労働と人間の尊厳」を求めて、「戦後革命期」への道程を掘り下げていったかを見ていきたい。

以上

 



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