プチ労82回目
参加者8人(うち1名10か月児) 中高年:青年=4:4 地域:それ以外=5:3
メニュー 国鉄闘争成田さん差し入れ生蟹足と銀鱈の豊潤パエリア(真蛸・ホタテ・銀鱈・蟹足の出汁。出汁が豪華なので、10年ぶりにパエリアの作り方を変更。炒めた香味野菜を煮てその汁でさっと魚介の出汁をとる。一方、にんにくとトマトを結構念入りに炒めて出汁スープ野菜を米1:スープ1.5の割合で加え、米を振り入れて弱火で1時間、火が止まるまで炊く。さらに魚介の身を載せてオーブンで5分焼く)、真蛸とホタテのサラダ、薄切り茹で真蛸、トルティーリア(じゃがいものスペインオムレツ)
☆「賃労働と資本」番外編:上野ゆたかさん朗読・宮沢健治作「オッベルと象」
動画20分:上野ゆたか朗読・宮沢賢治作「オッベルと象」(挿絵:遠山繁年さん作)―挿絵は、公開動画から遠山繁年さん作の絵を借りています。
<朗読後の感想など>
・助け出された象が、最後に「さびしく笑う」が、ブラック企業でも解雇されたらいやだ。「せいせいする」面もあるが、やはり、気持ちよく働きたかったし。ここでは、オッベルも死んで、会社もつぶれる。
・「オッベルと象」は資本家と労働者をよく描いていると思うが、1915年農林学校にはいり、1933年に没した宮沢賢治が描けたのは、その時代をよく見ていたからか。労働運動が盛んになり1925年治安維持法、1933年には小林多喜二が虐殺。
・白象が小屋の閉じ込められ、仲間の象に連絡もできないと嘆いていると「赤い童子」があらわれて手紙を運んでくれるが、宮沢賢治の場合、よく、窮地に白い白馬のようなものがあらわれる。宗教的か?
・仲間の象のリーダーは「議長」と呼んでいるが、当時、今よりもっとあった「地区や地方の労働組合の協議会」のイメージもあるのでは。そして、「簡単に連絡できない」のは、資本家の弾圧のなかで、「仲間づくり」の難しさも言っているのでは?
・とにかく、その象たちは、「労働者は力がある」っていうことも示している。
・また、「童子」は、今でいえば、「電通の自死した高橋さん」にはいなかったのかなと。
・その場合、「童子」は神がかりなものというより、職場の誰か話せる人、仲間っていうことになる。
・ただ、電通の場合、多数は著名人とコネのある仕事もたしてしない社員であり、彼女はそのなかで正統派の仕事をする人だったから難しかった。
・そのなかでも、お母さんが言った「命より大事な仕事はない」ということで、労働組合が御用組合でも、命を絶つ前に職場の誰かと話すことから始めてほしかった。
☆上野ゆたかさん作・朗読「デジャヴュー君へー」(バージョン2017)
上野さんが、2010年11月7日日比谷野音での全国労働者総決起集会に参加し、生涯はじめて参加したデモ後に創った秀逸な詩。
「デモは楽しい」上野さんの朗読後の感想。
「デモして何になるのか」に対して、「それが僕の民主主義」と投書でネット上の共感を呼び起こしたむぎたくんは、「実際、隣を歩いていた青年がデモ終わったととたんに“楽しい!”と声をあげた。」
“一回のデモでどこまで世の中が変わるか”もあるが、一回一回のデモで、自分たち自身が、その感動と興奮のなかで、少しずつでも変わっていく。
ここに来たのは何十年ぶりだろう
そうだ 10代の頃の東京通い以来だ
この噴水も覚えている
あのレストランも覚えている
そういえば、ここの野音で
何かの集会をやっていた時があった
今は その中に自分が居る
なんて不思議な気分だろう
生まれてはじめてのデモ行進は
銀座通りをねり歩く
たくさんのおまわりさんがいる
ぼくらはそんなに悪いことをしてるのか
一番左の車線を
三列になって 歩き出す
笛や太鼓を鳴らしながら 歩いていく
4列目にはおまわりさんおまわりさんおまわりさん。。。。。
みんな白い顔をしている
たくさんの見物人がいる
みんな冷たい目でみている
そういえば、こんなデモ行進も見たっけ
70年代後半、あれは何のデモだったんだろう
(そんな事をしても何も、変わらないのに)
ほら、そこかしこに
あの時のぼくがいる
やっぱり、冷たい目で見ている
(―――何も変わらないのに)
でもね
(―――――変わらないのに)
でもね
君と目があった
オーイと大きく手を振ってみる
知らないデモ隊の知らないオジンから、
声をかけられて
君は気恥ずかしそうに地下鉄の階段を下りてゆく
君よ、あの時のぼくよ
(何も変わらないのに―――)
ぼくもずっとそう思っていた
でもね、
君がそのまま君らしくいきて
いつか ぼくになり、
こうして、デモ隊の中にいたとしたら
それはそれで、
実は大きな変化なんじゃないか と。
(タイプ責:りんたろうSHOBO)
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