2011年7月(6)
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7月29日(金) |
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たみとやジャーナル第34号発行:辺野古も原発も止めるのは闘う労働運動 明治、立教、成蹊…年収200万円台、劣悪な待遇で教壇に立つ非常勤講師の悲哀
自治労全国保育集会、「新システム」推進のウソ! 藤沢市教委教科書採択、「つくる会」系の育鵬社に/東京都教委も都立中高一貫校10校で育鵬社版を採択(共同ニュース) |
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明治、立教、成蹊…年収200万円台、劣悪な待遇で教壇に立つ非常勤講師の悲哀 正規・非正規の均等待遇が全く進まない日本の労働市場。その格差がとてつもなく大きい組織の1つが、大学だ。明治、立教、成蹊、明治学院など8大学で教壇に立つコールさとう氏(本名=佐藤壮広、44歳)は、非常勤講師として週10コマを教えているが、年収は200万円台にとどまり、社会保険にも加入できない。佐藤氏はその悲哀を、歌を通して学生や専任教授たちに訴えかけているが、そのコール(呼びかけ)に対するレスポンス(応答)はまだまだ少ないのだという。 大会1日目は、「子ども・子育て新システムに関わるパネルディスカッション」だ。内閣府のワーキングチームに加わる中島圭子・連合総合政策局長や駒村康平・慶應義塾大学教授など、あらかじめ新システム推進の立場から発言するパネラーを並べたとんでもない企画だ。 急きょ参加がきまったDPI日本会議の西村正樹副議長の用意した資料にも「新システムによってチルドレン・ファーストを実現しよう」と書かれており、自治労本部が掲げる、「ナショナル・ミニマム」「チルドレン・ファースト」といったお題目は、新システム推進のためのイチジクの葉でしかないことが、あらためてはっきりした。 パネラーたちは口を開けば「新システムを推進しようにも財源的根拠がない」と言う。それは東日本大震災と福島原発大事故という国家存亡の大危機の中で「新システム」が破産寸前であるということだ。 しかし、彼らの意図は「財源確保のためには消費税アップしかない」「それを国民的合意にするには、民主党の公約通り公務員労働者の首切り・賃下げを進めるしかない」という結論にもっていくことにあるのだ。 交流センターの仲間が、すかさず質問した。「パネラーは誰一人、保育所で働く労働者がどうなるのかについて語ろうとしない。セレブ幼稚園をそのまま残すなど、『幼保一体化のため』という話はぶっとんでいる。資本家の要求を受け入れてやろうとしているのは、保育労働者の首切り、非正規職化です。民主党・経済界が一体になって進める公務員解雇攻撃の始まりです」。会場からは大きな拍手が巻き起こった。 本部はあわてて「討論は2日目の分科会で」と抑え込み、発言した部会の仲間を2日目の討論から排除する暴挙に出てきた。 一日目終了後、交流センターの仲間は新システム反対の署名を参加者に呼びかけた。参加者の中には明確な分岐が生まれ、本部側を支持する参加者は署名を拒否してそそくさと帰っていくが、新システム反対の立場の参加者は自ら進んで署名に応じた。 「新システムに問題があるといってもやめるとは決して言わないのはおかしい」という意見が続出した。長野など一部の県をのぞいて、新システムをめぐって職場で議論がされていない現状もはっきりした。 藤沢市教委教科書採択、「つくる会」系の育鵬社に/東京都教委も都立中高一貫校10校で育鵬社版を採択(共同ニュース) 藤沢市教育委員会は28日の定例会で、来春から市内のすべての市立中学校で4年間使う歴史と公民の教科書に「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社版を採択した。同社版は県内初。 |
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7月28日(木) |
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反原発署名onたみとや 533筆(Photo-History) 東京北部ユニオン月例全体会 |
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反原発署名onたみとや 533筆(Photo-Histry)
5.7渋谷デモ:No nuke,No base,Worekrs unite!!
6.19フクシマ大行動:1510人!
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東京北部ユニオン月例全体会 |
7月26日(火) |
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「希望のないこの社会どうすりゃいいんだ?」という友たちと話す〜「動労千葉を応援しようかな」♪♪ 雇い止めを撤回せよ!7・26総決起集会+郵政非正規ユニオン結成宣言 目黒区教育委員会、「つくる会」2社の中学校用歴史・公民教科書は引き続き採択されず! |
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「希望のないこの社会どうすりゃいいんだ?」という友たちと話す〜「動労千葉を応援しようかな」♪♪ 一年ぶりに友人2人と話した。 大学の教員をしている友は、医療機器メーカーに就職したが朝から晩まで営業回りで精神の安定すら危ぶまれる時もあった次女の話。都心でブティックを営む友は、いまや深夜に帰るのはあたりまえになってしまった紙関連メーカーの企画営業の娘の話。「正社員は名ばかり、使えるだけ使う。企業戦士の父を見て育った娘はがんばればましになるのかもと思っている部分もある。転職に希望をもっていたりもする。」
★「しかし 今後まったく希望の持てそうにない子供たちを、自分たちは、洗濯する暇もない娘の代わりに洗濯したり、支えるしかないなんて。この社会、いったいどうしてしまったのか?」と友が聞く。 資本主義が1975年あたりから発展がとまったこと、新自由主義というかさらに生き延びるために
★「自分の娘たちが高校生か大学のとき、お母さんのときとは時代が変わったんだ!自分たちは先行きがあまりにも不安,地震が来るかもしれないしと言っていたのを 今、思い出す。」と大学教員の友。 自分たちの時代は頑張ればなんとか生活が出来たしもっと良くなっていく感じがしていた。
★「で、どうすりゃいいの?選挙で誰に入れればいいの?」 今までの選挙でだれかにいれてよくなったことがありましたかね?ないよね?それなのに、私たちが与えられている民主主義の権利ってこれだけなんだよ。それで変わると思う?
★「じゃ、どうすりゃいいの?」 私はもう自分のやり方を押し付けないけど、賃労働者じゃない人が多いたみとやのまわりの人たちには声をあげること、一緒にデモに行くこと、裁判員制度を拒否すること、自分で署名を集めること、教育委員会に傍聴しに行くこと、勉強会に参加すること、やれることを具体的に話すことにしている。そして何より、自分たちが労働者として闘うことの表明として動労千葉を支援する会に入ってくださいと言うことにしている。
★「デモに出ると言うときに自分は働いて収入を得なくてはいけないのでつかまるわけに行かないと思い参加に躊躇する。 あと、今回の原発については自分が何もしないことで加担してきてしまったことでこんなになった感じがあってすぐにこえをあげられない」 「でも自分の地域のおじさんたちも今回の原発についてはデモにでなければ、と話している人もいる。一方で渋谷のデモを見た娘は”普段の鬱憤を晴らしているように見える”といっていた」 その通りだと思う。このままだと一時のブームで終わり、原発は止まらずに継続すると思う。
さっき娘さんが言ってたみたいに3月11日以前からみんなの働いている状況はきびしくなってきていてデモばかりやり続けるのは生活だって厳しいんだと思う。
★「大学にもあるけど、労働組合って言うとなんかいやなイメージしかない、なにもしないで権利を振りかざす感じ。」 そう!そういう労働組合が労働者をつぶしてきたんだよ。教育基本法が変えられようとしたとき、私も国会前に座り込みにいってたけどそのときに大分や北海道から先生たちが沢山座り込みにきていた。
★「でもさーどんな社会になるのがいいのかな実際?」 今はTシャツを一枚売るのに100枚が無駄になるよね。そーいうのやめませんかっていう話。100円ショップで売っているいすと手造りの7万円のいす。100円ショップのいすはすぐだめになるけれど、手造りの7万円のいすは、もしかしたら50年100年使える。そして作っている人のことを考えたら、やっぱり丹精こめたいすを作る労働のほうが断然いい。 ★「自分が売っている服の話は一緒かも。きちんと縫製された素敵な服を売りたいがそういう服を売れば売るほど儲からないって言うのが今の感じ。」 儲かればいいって言う話ではない。私たちの労働の意味を考えていかなくてはと思う。
★「その動労千葉のリーダーは誰?」 田中さんだよー。でも、動労千葉のすごいのは委員長や執行部を決めるときもけんけんごうごうみんなで話し合って決めること。なにより現場の組合員と常に近い関係、信頼しあえる関係にし続けていることなんだと思う。動労千葉は事故を起こした運転手さんを本人のせいではないといって解雇撤回をかちとった組合。
★「じゃ私が加入すればオーナーが理不尽なことを言ったらみんなで交渉してくれるんだ」 そうそう。 ★「それに入れば自分の娘も闘えるんだ。」 そうだけどそれは闘えば当然職場で目をつけられるし働きにくくもなるのでまず本人が心を決めることが大切だと思う。まず、自分が労働者のひとりとして、闘う労働組合と連携してみることが必要じゃないか。
★「いまの話を聞いてやっと労働組合が大事かわかった気がする。今までずっとよくない労働組合のことがあたまにあったので何故労働組合なのかわからなかったけど、そんな風に闘っている労働組合のことをいっていたのかと今日はわかった」 まずは、動労千葉に1票入れるって言うか、自分もそこに賛同し一緒にやると言う意志を示すために支援する会に入ってください!一ヶ月1000円です。 ★「はいります!!」
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雇い止めを撤回せよ!7・26総決起集会+郵政非正規ユニオン結成宣言 組合を超えた郵政労働者も参加した。東京C局から二人の労働者が発言、「いま職場の環境は劣悪です。個人ミスにつけ込んだ当局の処分が横行しているが、交流センターの皆さんに教えられ闘いを始めた。動労千葉の反合・運転保安闘争はすごい。立場を超えてユニオンの決起に応える」「郵政職場で13年も非正規で働いてきた。正社員と同じ仕事です。本日の集会で非正規雇用のあり方自体がおかしいと知らされ、力をもらいました」とあいさつした。 郵政非正規ユニオン結成宣言2011年6月10日 労働者が労働組合を作るのは、われわれはモノではなく人間であるからだ。人間として、労働者として会社からの不当な雇い止めや抑圧や差別と闘うために、「郵政非正規ユニオン」を結成しました。 東京多摩支店長は、5月末にゆうパック課の社員に対し、昨年7月に採用した契約社員の多数を「契約解除」し6月一杯で雇い止めすることを、社会的常識としての「本人の意思確認」もせずに一方的に通告してきました。 今回の雇い止め通告をうけている契約社員は、昨年7月のゆうパックと日通との統合の失敗と、1000億円の赤字のなかで採用された社員です。さんざん働かせておいて、今度は会社が赤字だから雇い止めにする、「お前はもう用済み」とばかりに使い捨てにしようというものです。また今首を切れば涙金の夏のボーナスを出さなくてすむという計算までして雇用の打ち切りを通告してきました。 会社は私たちを解雇した上で、繁忙期のみに3週間のアルバイトを採用することを決め、現在募集をはじめています。倒産でもなく、事業所の閉鎖でもないのに、アルバイトに置き換え、私たちを雇い止めにすることは解雇権の乱用であり、違法であり絶対に認めることは出来ません。 私たちは、この一年間会社のために、3ヶ月間の期間雇用という条件の中で、一人ひとりが契約を更新するために正社員以上に働いてきました。自分の生活のためだけではなく、病気治療中の両親や家族を支えるためにも、会社をやめることは出来ません。家族も含めて生活の糧を失うことになります。 今社会全体は、世界大恐慌と大失業、3月11日の東日本大震災、福島第一原発事故の中で新たな仕事を探すこともきわめて困難な状況です。 会社はこうした社会状況をわかりながらも、あえて言えばこうした社会的混乱に付け入って私たちの契約を打ち切ったものと思います。雇い止めされた社員がその後どうなろうとかまわないという本当に卑劣な仕打ちです。会社は民営化されたとはいえ郵便事業は社会的事業です。週5日の深夜勤で体がボロボロになっても一生懸命働いている社員を追い出すような会社が、健全な経営や社会的事業として国民からの信頼を得ることは出来ません。 郵便事業の健全な経営の建て直しは、郵便事業の民営化の中で失われた国民のみなさんとの信頼関係の回復です。どんなに営業努力を叫び社員の尻を叩いても経営が改善するわけはありません。 もう一方ではJP労組中央本部と会社の癒着を断ち切ることです。「労使は運命共同体」と主張し、赤字の責任は現場にあるとして、それに逆らうものは徹底的に排除し、職場を牢獄のような環境に追い込んでいるのです。 正規・非正規を問わず社員が安心して、希望を持って働くことの出来る職場環境を保証することが、郵便事業会社が国民に信頼され経営危機を克服していく道です。私たちのがまんももう限界です。このままでは会社も私たち自身も潰れてしまいます。 すべての社員の皆さんに「郵政非正規ユニオン」に結集するよう呼びかけます。そして一緒に闘い会社の姿勢をただし、この会社を担い、動かしているのは俺達だ!と、労働者の誇りを取り戻しましょう。「郵政非正規ユニオン」は、全国・全世界で闘う労働者と団結し闘います。 労働者の未来の光は団結・労働組合です!雇い止め撤回まで闘うことを宣言します。 |
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目黒区教育委員会、「つくる会」2社の中学校用歴史・公民教科書は引き続き採択されず! 7月26日開催の教育委員会では、「つくる会」2社の中学校用歴史・公民教科書は引き続き採択されず! ただ、委員4名のうち2名が押し(前回は4名のうち1名)、委員長が不採択。「要望書」も「採択せよ」と「採択するな」が拮抗していた模様。 |
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7月24日(日) |
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りんたろう亭:プチ労その17”闘う労働運動って”(レジメと記録) な全(NAZEN:すべての原発いますぐなくそう!全国会議)8.5結成集会(チラシ) 電産中国は山口豊北原発をどうやってとめたか:「非正規、地域ーみんなの働き」への目線 反原発7・17いわき集会 酪農家発言: 「土づくりの情熱や努力は一瞬にして吹き飛んだ。この怒りをどこにぶつけたらいいのか!」 |
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メニュー:三里塚のともろこしを食べる
今回は、沖縄「返還」の日5月15日にたみとやをオープンした店長が、辺野古阻止闘争で感じたことから語る。参加者12人。 2011-7-24プチ労その17レジメ 闘う労働運動って? ○沖縄辺野古で思ったこと 「労働組合運動があったら」 ・海洋地質調査専門会社の労働者が、反対運動のカヌーの人を、海上のやぐらに座り込んでる人を、海に突き落とす。彼らは、ほんとは専門を活かして「いい仕事」をしたいはず。でも、金のために、「人を突き落とす仕事」をしてる。彼らに闘う労組があったら、「こんな仕事はいやだ」と言えるはずだ。 ・参考:うるまユニオンブログから「辺野古闘争に辺野古や地域の青年が中々参加しない。それで実際に辺野古の青年労働者に話しを聞いてみたりしました。話しかけてみて辺野古の青年達が最初に言って来たのは「大体反対運動なんて出来るのは公務員だからじゃないのか」っていうこと。それは違うと言い返しました。すると、「仕事で反対運動どころじゃない」「反対したら仕事に就けなくなる」「反対運動はそこまで責任持ってくれるのか」と言った意見が続出しました。僕が「労組を作ったら変わるのでは」と言うと「労働組合は今までもあったし、入ったこともあるが何も変わらなかった」と言われ言い返せないという感じでした。 ○闘わない労働組合は 選挙に頼って “もとのもくあみ” ・それまで来ていた自治労の人たちが、「民主党に選挙で期待しよう」と言って、浜に来なくなった。今はどうだ。
○山口上関祝島の漁師と辺野古の漁師 そんな労働あんな労働 ・祝島の漁師500人は、「金はいいから、俺たちの漁場を守れ」と、28年間闘い続けている。これも「いい仕事」をするための闘う労働運動だ。辺野古の漁師は、保証金を受け取って、防衛施設局の警備船を運転して日当をもらっていた。しかし、沖縄中から応援に来てくれた他の漁師さんは言った。「辺野古の漁師を絶対悪く言うな。彼らは、パラオ島まで行って漁をしてきていた。そのためには数千万円する大きな船が要る。その借金が返せないからやってるんだ。」 「クソな仕事」をやらされているんだ。
○みんながいい働きをしたい それは団結してかちとらないとムリ ・今は、正規労働者以外の非正規賃労働をし、アートをしたりする人が増えている。そして、たみとやがある地域には、中小企業主、老人、主婦、学生、障害者、こどもがいる。漁師も農民も含めて、これらをつなぐ軸というのは、「みんなが労働者。それもクソな労働からいい働きをしたいと思っている意味での労働者」じゃないか。 ●発言 ・T:今は、正規労働者でも組合のない会社が結構多い。労組というのが全然身近じゃない。 ・Y:労働運動をやっているというなかで、既存の正規労働者組合の課題ばかり議論していることも多い気がする。 ・M:身近な仲間と同じ議論をしてきたところ。文化にももっと理解をもたないといけない。 ・Ha:今の職場で、労組っていうと、「えーなにそれ。何の役に立つのー」っていう感じ。いろんなことを話し一緒に考えられる場としてユニオンを創っていく必要がある。動労千葉が「定時に帰ろう」っていうこともやってるって聞いて、反合理化運動っていうのがわかってきた気がする。 ・Tam:いろいろ話す中で、職場に、商店街に「反原発」の旗をたてたらすごいと思う。 ・Hi:「みんなが労働者っていう軸」。ほんとにそうだと思う。 ・Y:学生はほとんどバイトしているし、「みなが労働者」といってもいいと思う。
★次回8月28日予定:「原発と労働と資本:クソな労働からいい働きにするために、労働者は団結して資本と闘う」 |
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な全(NAZEN:すべての原発いますぐなくそう!全国会議)8.5結成集会(チラシ) |
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電産中国は山口豊北原発をどうやってとめたか:「非正規、地域ーみんなの働き」への目線 ブログ”ANDANTE”「反原発労働運動の成果に学ぶ」から抜粋転載それはまさに感動の瞬間だった。中国電力が山口県ならびに豊北町に対して原発設置を申し入れたのは1977年6月13日のことだった。それから一年後の1978年6月8日、豊北町長の原発受け入れ拒否宣言をもって、この中国電力による画策が葬り去られたのだ。産業別労働組合の生き残りといわれる電産中国(日本電気産業労働組合中国地方本部)の、電力資本の飽くなき利潤追求に抗し、地域住民との厚い信頼関係を築き上げたことによる唯一の反原発労働運動の勝利の瞬間だったといえる。人類を、そして地球の全生物を破滅に導く末恐ろしい悪魔=原発の反対運動にようよう微力を傾注しはじめていた当事の小生にとっては、今もその感動の瞬間を忘れることができないでいる。電力会社に働く労働者が、自らの首を堵して企業の飽くなき利潤追求という反社会的暴走に歯止めを打つという、正当な役割を果たした数少ない例といっていい。 三公社五現業と呼ばれた国家の根幹を成す、否むしろ国家をも牛耳る基幹産業である電力・通信・交通などに、資本の利潤追求にチェック機能を果たす労働組合があることをよしとしない、つまり電産中国のような労働組合があっては資本のやりたいことの妨げとなるとして切り崩し攻撃にあい、労使協調路線という名の御用組合、即ち会社の方針にイエスマンで臨む第2組合を公然と結成させ、電産中国のようなチェック機能を果たす組合は解体させられていく。こうした電力会社の原発推進という反社会的動きに対して率先して従い、むしろその急先鋒を果たしてきたのが電労連という今日の民主党の一翼を担う旧民社党系の御用組合だったことはいうまでもない。東電をはじめとする各電力会社にあって、労働=生産構造にも正規労働ー非正規労働という格差を当然のこととして容認するこうした御用労組の体質こそが、まさに外に向かっても同様に、電気を享受する都市生活者ー滅亡する危険性を抱える、貧困に追い込まれた地域生活者という格差社会の再生産を平然と行って恥じないのだ。 (中略)電産中国の電力会社内部での反原発労働運動は、世界でも稀な闘いでありえたのだが、この闘いが中電労働者の多くの首切りと生活の破壊という犠牲を伴いながらも勝利を獲得したのは、当時高まりを見せつつあった反公害住民運動や消費者運動に呼応する労働運動の一定の高揚が背景にあったことを見逃すわけにはいかない。森永の砒素ミルク事件を契機とする反社会的企業への永続的な消費者の非買運動や公害垂れ流し企業への抗議行動や訴訟行動など、多岐にわたる豊かな住民運動が当事花開いたことも大きな影響を与えた。あの水俣におけるチッソ第一組合の水俣病に対する内部告発の闘いや、ゼネ石精製労組の石油備蓄基地建設に対する住民運動と連携した反対運動などは、まさにその一翼を担っていたともいえるのではないかとおもう。これらの新しい質をもった少数派組合の闘いは、いったい人間が働くということはどのような意味をもっているのか、或いは生産の方向は誰のために向けられていなければならないのかという、まさに人間としての根源性を問う、それゆえ、きわめて本質的な問いかけを投げかけていたのだ。 (中略)ひとりの働きに対して万人という己が感謝し、ひとりひとりが万人という己のために働いていると自覚しうるとき、このたびのフクシマは決して起こりえなかっただろうと確信する。まさにあの少数第一組合、電産中国の労働者の自らの首を賭した不退転の反原発労働運動は、こうした自覚の上に立って行われたものといえないだろうか。そうでなければ、豊北住民の信頼を勝ち取り、その信頼が町長選挙での反原発派の圧勝を準備することなどは、決してあり得なかったに違いないのだ。 先述の電産中国のひとたちは、非正規雇用で働く人たちにも(中略)同一待遇を求めて闘った、輝かしい脱本工労働組合主義という歴史を有している。彼らの「みんな」には、拡大再生産されていく労働の格差が、地域格差をも再生産し、そしてその最後的な犠牲に供せられるのが、格差を余儀なくされて社会の底辺に位置させられる人々だと確実に捉えると同時に、そうした格差の連鎖と再生産こそが危険きわまりない悪魔=原発を推進させていく源泉であり原動力だと、正しく捉えられていたことは、いまさら言うまでもない。 電産中国という少数派第一組合が、当初は豊北地域の住民に信用されず、中電資本からは首切り・処分攻勢の渦中にありながらも、会社側が首切り攻勢や不当処分の理由とした「原発だより」という組合通信を町内全戸配布をしたことが、その後の豊北町民の圧倒的多数による原発設置拒否宣言に結実したという歴史的事実の意味するものを、今こそ私たちはしっかりと学び、このフクシマ以後の脱原発から非原発の動きへと、確実に継承していくことが求められているのではないかとおもう。三公社五現業とかつて言われた産業のうち、JRにしても骨抜きにされた労組の健全なチェック機能が働かないがゆえに、あのJR西日本の悲惨極まりない尼崎での事故が起きたのであり、北海道JRでのつい最近の特急の度重なる火災事故なども当然起こるべくして起きたといえるのだ。(後略) |
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反原発7・17いわき集会 酪農家発言: 「土づくりの情熱や努力は一瞬にして吹き飛んだ。この怒りをどこにぶつけたらいいのか!」 いわき市で和牛を育てている畜産農家の仲間
畜産農家は今、怒りの声をどこにぶつけたらいいか分からない状況です。「みんなで集会に行くべ」って言ってたんですが、今年は春先から「何やったらだめだ、あれやったらだめだ」とあったので、作業が遅れていて、一番草を刈り上げる作業が遅れていて参加できてない状況です。
昨日、NHKスペシャルでSL(蒸気機関車)の番組をやってました。出てきた労働者はプロの職人、技術者でした。
原発は、ほとんど普段は農家の親父さん、素人集団が造った
ところが、原発はどうでしょう。双葉郡、田村郡と、私の周りの地域からも原発労働に出かけていきました。技術を持っている人もいましたが、ほとんどの人は普段は農家の親父さんです。原発というのは素人集団がつくった建造物なんですね。福島第1原発の事故は、想定外ではなく、起こるべくしておこった。SLは人間のにおいがするとナレーションで語っていましたが、原発に人間の臭いなんて感じられません。
いわき市には、三十数年来、完全無農薬・無化学肥料で有機栽培にとりくんできた農民グループがあります。三十数年間、一生懸命土づくりに励んできた彼らの情熱や努力は、この原発事故で一瞬にして吹き飛んでしまった。本当に悔しいです。この無念、むなしさ、怒り、憤りを、どこにぶつければいいのでしょうか。
子どもたちに、こんな苦しみを強制している者どもを決して許すことはできない。最大の犯罪者は東電であり国です
昨日、双葉郡の人たちが避難している施設に行きました。七夕かざりがあり、子どもらの願いごとで一番多いのは「早く、おうちに帰れますように」という短冊でした。「お外で遊びたい」「早く、お父さんにあいたい」という願いごともありました。先日の新聞には福島市の2年生の女の子が「将来、癌になりませんように」という願いごとを書いたとありました。
将来ある子どもたちに、こんな苦しみを強制している者どもを決して許すことはできません。のびのび健やかに育つ権利を持つ子どもたちに、放射線による被曝、塗炭の苦しみを強制している国家を許せません。
「俺たちは見捨てられた」
このいわき市にも、原発から30`圏内、避難準備区域から外された、川前町…地域というところがあります。そこの住民は自分たちで日々、放射線量を計測しています。ホットスポットが存在する川前地区では、国も行政も無視状態で動こうとしてません。
その中で牛を飼う仲間は「俺たちは完全に見捨てられた」と語ってました。彼が収穫した一番草の牧草は、空間の線量で外側から押しつけたら低いもので14マイクロシーベルト、最大で22・5マイクロシーベルトあったそうです。県のほうに正確な線量測定を要請しても、「体制がとれない」とやってくれない。検査する気がないんです。
福島の牛飼いにとって死活問題が発生しています。福島産の牛肉からセシウムが検出され続けています。
農水省が地震発生後、3月19日に本省から出先に出した通達のコピーがあります。この通達がわれわれに届いたのは何日も経った後。いわきは、行政機能や農協が機能を回復したのは3月末なんです。こんな要請があることも知らされてない農家もあります。その内容は、畜産農家の日頃の牛の管理の実態とはまったくかけ離れたものでした。牛を不健康に育てろという指示なんです。
震災と原発事故で物流が滞り、いわきはもちろん、県内各地で何も入ってこない。農家の現場では、腹を空かせて「モー、モー」って鳴く、かわいいベコを相手にして。国や県に指摘されるまでもなく放射性物質で汚染されているかもしれないと分かっていても、水や稲藁を与えざるをえなかったんです。
農家の心情、当時の状況を、国や県はなにも理解もしなければ分かってもない。牛たちが被曝するということは、稲藁は埃が立ちます。われれわれ畜産農家自身も、内部被曝を覚悟しなけりゃいけないんです。
現在、福島の牛は移動禁止になり、昨日の矢吹のセリも中止、明日の本宮の市場のセリも中止になってます。このままでは、乳搾りの酪農家を除いて4千戸あるんですが、福島の和牛繁殖農家、肥育農家は完全につぶされてしまう。
4月以降、毎月、3万円、5万円のペースで子牛の価格は下がっています。セシウムが検出された農家の奥さんは「国や県、関係機関、畜産農家に申し訳ないことをした」とコメントしています。
謝らなくちゃいけないのは東電であり国です。最大の犯罪者が、東京電力なんです。農家には、一切の責任はないんです。
労農連帯の第一歩をしるす
最後に、一人の農民、百姓として、本日ここ、いわきの地で集会を企画してくれた動労水戸のみなさんには、心から感謝を申し上げます。動労水戸のみなさんは、原発事故で寸断されている常磐線や、水郡線に乗り入れています。本日の集会をもって、三里塚と動労千葉のように、反原発を闘う福島農民と動労水戸のみなさんの労農連帯の第一歩をしるせたと確信しました。ともにがんばりましょう。
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